Gohyaガンコ戦略研究所 ~Transition from Hard-line to Pliant Wisdom~

2010年秋、日本を衰退から救う道を考える事を目的に開設

トラベル・バンの本当の問題点

2017年02月09日 10時59分30秒 | 安全保障
 トランプ大統領の入国禁止令は司法との争いになっている。
入国禁止令は、今では、CNNではTravel Banと簡略化して言われている。
入国は90日間、難民受け入れは120日間という期限付きの暫定措置だが、一体何のためか?
それは大統領自身が言っているように「テロリストの入国を防ぎ、アメリカの安全を守るためである」。

 ワシントン州の司法当局は「憲法違反である」からとして、大統領令の一時停止を命じた。
どうして、憲法違反なのか?
冷泉氏によれば、「大統領令の発動そのものが信教の自由を保証した憲法修正第一条違反」であるという。
  出典>News Week日本版、2017年02月07日(火)15時40分、
    冷泉彰彦プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
    http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2017/02/post-893_1.php


 法律論は難しいし、今後の行方は司法当局がどういう判断するかに懸っていて、小生には見通せないが、
そもそも、何故これらの7カ国の国民だけが入国禁止に指定されたのか?!
もともと、オバマ政権時代に候補に挙がっていた国だ、というのが根拠らしい。
事実は、過去にアメリカに来たテロリストが出た国はサウジアラビアやUAEなのである。
しかし、今回の禁止対象国は
「イラク、イラン、シリア、リビア、イエメン、スーダン、ソマリア」の七カ国。

つまり、テロリストの入国を防ぐという根拠が薄弱なのだ。

 しかし、小生が考えるに、最大の問題点は、大統領が上記の国民全員がテロリストだ
と言わんばかりの内容である点だ。
国民全体が容疑者だ!」と言ったに等しい。
これは、言われた国民にとっては大きな屈辱であろう。
だから、イランもイラクも大反発しているのだ。

 国際関係では、出来るだけ味方を増やす事が一番重要であるのに、トランプはその事には無頓着で、諸外国の
人々の神経を逆なでし、味方を減らして敵を増やすという、安全保障上の禁じ手を平然とやっているのだ。
その大義名分が「米国の安全を目的として」なので、その目的に反する事をやっているのだ。

 これは典型的な例であるが、トランプの解決策は複雑な問題の極端な単純化に基づくので、問題間の相互矛盾
を引き起こし、目的に反する方向へ向かい、必ず躓くというメカニズムを内包している。

 どうして、こういう単純な事が分からないのか?!
それは問題の異常な“極端な”単純化で解決策を思いついたからだ。
彼には複雑な世界情勢は理解して貰えない、と我々は悟るべきだ。

もしも、七カ国の入国禁止令が【憲法違反】になれば、大統領として宣誓した事に違反する。
上記の冷泉氏によれば、それは大統領弾劾への入口になるそうだ。

 明後日に迫った日米首脳会談が仮にうまくいっても、いずれその内、必ずひっくりかえされ、同じ事が
蒸し返されるだろう。

 彼は交渉相手にしてはいけない人だ。
なーなーで、友好ムードを演出し、適当にはぐらかしつつ時間を稼ぐのが一番良い道だ。
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