箔屋町だより

-ギャラリーこちゅうきょオフィシャルブログ-

入札夜話

2017年07月15日 | ブログ

三伏(さんぶく)のさなか、都下は酷暑の毎日、梅雨は完全に明けたかと錯覚いたします。一方で、豪雨の被災地の皆さまにはお気の毒千万、復旧の現場、避難先では大苦心されておられることと恐察し、心からお見舞いを申し上げます。

巷では、お盆の帰省ラッシュにつき、ボツボツ混雑予想などが報道されつつありますが、私儀は新盆のために帰郷する積りです。新幹線の手配を家内に託しましたが、帰省&Uターン混雑時に当たりますので、相当心配しましたが、つつがなく第1希望の便を確保出来ました。

皆さまにも、お盆、夏休みのご予定を入れられることでしょう。事故なく、意義と実り多いプランとなりますよう、蔭ながらお祈りをいたします。

先日、業界の或る寄合=会議に呼ばれましたが、その議題と云うのが、新作美術品の一般オークションの開催と運営のありかたに関してでした。この晩秋に挙行されるオークションですが、一般的なビット・スタイル、すなわちパドル競り、もしくは声競りではなく、入札方式によると云うことになりました。

入札とは、例えば、公共土木施工事業などの場合は、予想落札価格により近い金額、言い換えれば、札中で一番安価なものが落札されるのが、まずひとつのタイプ。

美術品等の場合は、札中で最高金額のものが落札されますので、入札といっても、上記のものとは正反対、全く別のものといってよいでしょう。

我が業界の業者間オークション=交換会のほとんどが「声競り」ですので、単純明快でスッキリするのですが、入札方式もたまにあり、「声競り」とはまた一線を画した難しさと妙味を内包するものです。

入札でも「一枚札(いちまいふだ)方式」が一番分かりやすい。すなわち、入札金額はひとつのみ記入しますので、文字通り「一発勝負」となるゆえに、当然リスクも生じるわけです。と云うのが、落札価格と次点(不落札中の最高価格)との開きが大きすぎる例があるときに、面倒な問題が起こることが間々ございます。

それを防止する一助として、「二枚札(にまいふだ)」もしくは「三枚札」方式を導入する例がありますが、私もその入札・開札の現場に立ち会った機会が過去何度かございました。うち、「三枚札」方式(金額を3種記入出来る仕組み)の概略を掻い摘みますと、

例えば、或る作品を入札対象として、私を含めて計3人が競る=入札すると仮定しましょう。

A氏の入札金額:1.¥200,000.2.¥210,000.3.¥220,000.

B氏の入札金額:1.¥180,000.2.¥190,000.3.¥200.000.

私儀の入札金額:1.¥170,000.2.¥180,000.3.¥190,000.

この結果、果たして、誰がいくらで落札するでしょうか?

答え:A氏が¥210,000.で見事に落札!となります。

開札しますと、私儀は完敗で即退場となり、A氏とB氏の一騎打ち=決戦となります。この際、B氏が入れた最高金額を、A氏の2番目の札=金額が上回っていますので、この時点で、¥220,000.ではなく、ちょうどA氏が入れた真ん中の数字=¥210,000.で落札扱いとなるわけです。

3枚札中で真ん中の金額、中庸を得た金額とも言い得るのですが、この真ん中の札で落札するほど、嬉しく理想的、かつは妙味満点の例は滅多にないかと想像します。当然、私の体験から得た感想です。

それでも、入札、一般向けの入札会で、「三枚札」方式を執行しているとは、まず耳にいたしません。それほど、珍しいスタイルだろうと察します。

美術品の入札は難しい!入札締め切りギリギリまで、競争者の腹を探り、入手出来る限りの諸情報を掻き集めて、入札箱に投函しますが、開札までハラハラドキドキが止まないものです。

今秋のオークションでは「一枚札」方式になる見込みですが、私儀も開札の現場に立ち会えるとのこと。秘かに楽しみにしておりますし、滅多に出来ない観察・研究の好機と捉えて、現場に臨みたく存じます。(by kiyo)

 

 

 

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