『子供たちにとっての本当の教科書とは何か』 ★学習探偵団の挑戦★

生きているとは学んでいること、環覚と学体力を育てることの大切さ、「今様寺子屋」を実践、フォアグラ受験塾の弊害

K君、アフリカへ行く

2013年11月02日 | 学ぶ

応援歌
 先週までは「学体力」が身についたK君の成長のようすを紹介しました(「学体力」は偏差値を超克する①~⑧をごらんください)。京大大学院を卒業し、さらに就職後も自らの人生や生きることの意味を問いなおし、再度受験して医師になることに決めた二年後(今年)、国立大学医学部の学士入学を悉くクリアしたエピソードです。
 また団の指導の結果をくわしく紹介するために、「大阪と奈良の六カ年中高一貫トップ校」と「団のOB教室」生の難関大学合格率を比較しました

 立体授業でやんちゃを重ね、中学受験時の偏差値を日能研の偏差値に比定すれば50にも満たない「やんちゃ坊主たち」がOB教室を経て6年後、難関大学進学に際し、トップ校卒業生たちと十分以上に戦える学力を身につけた結果も紹介しました。
 子どもたちの学習環境。「偏差値を上げるだけの受験勉強」の無意味さ。「受験に特化したガリ勉小学生」と「勉強なんかとまったく興味をもたず、カードやゲームにたいせつな一日を預ける小学生」。

 一見ほぼ二極化ですが、底に流れているのは、どちらも「勉強なんかおもしろくない」という「学習生活」排水や「細切れ知識」の澱、そんな気がします。「そんな水を何が何でも浄化して、おいしく飲める水にしたい」と格闘しています。
 すぐに泡と消える「学力増強」や「受験合格」・「最新の能力開発・学力伸長アドバルーン方法論のオンパレード」。うたい文句だけが踊っている、また踊らされている現状では、子どもたちの教育環境が悪化するばかりです。
 惹句の手軽さや短時間・軽佻浮薄の方法は、決して本来の学習や学習指導とは相容れません。それをわかっている人もたくさんいるのに、相変わらず「どす黒く」流れつづけている澱・・・。

 小さな個人塾なので幅広く情報発信する余裕がありません。指導や指導方法を問いかけ、その是非をみなさんに検討課題としていただくには「証拠」が無くてはなりません。何よりも雄弁なめぐりあわせです。「子どもをすこやかに育てるためにたいせつなものは学体力と環覚」というキーワードを掲げ、「学体力の実現とは何か」を問いかけるブログ展開を始めたのと軌を一にして、その理想を体現してくれたのですから。彼の成長は何よりの応援歌になってくれます。

お土産はゾウがいい

 さて、写真は何かわかりますね? もちろんゾウです。今週は象のエピソード(?)です。
 K君の合格を機に、ブログの「学体力」の話題を変えようとした矢先でした。
 9月末に最終受験の神戸大学に合格したK君。試験前日、「二次のプレゼンテーション用スライドについて意見を聞かせてほしい」と訪ねてきてくれました。スライドを見ながら「合格したらお祝いをしよう」と約束しました。
 若い諸君の前へ進む姿勢は何よりも嬉しく、ぼくもいつも元気が出ます。約束を果たさなければなりません。電話でのやりとりです。
 「もしもし。この前約束したヤツ、そろそろ行こと思うねけど・・・」
 
 「ああ、センセ。いつですか?」
 「11月のはじめくらい。都合どうやろ?」
 「えっ、日にちによります。行けないかもしれません」
 びっくりして
 「なんでや!? もう試験全部すんだんちゃうんか?」
 9月末合格で10月の中頃のやりとりです。まだ学士試験が残っているものとばかり思いました。
 

「・・・11月初旬からアフリカに行くんです!」
 「ええっ!?」
 絶句です。でも次の瞬間、ピンと来ました。彼のことです。合格してすぐ、おそらく「国境なき医師団」等の夢が浮かんだのでしょう
 「どれくらい行くん?」
 「三ヶ月くらいを予定しています」
 大学の授業が始まる前に帰ってくるわけです。それ以上聞かず11月の始めに会う約束をして、最後に
 「アフリカ行くんなら、先生頼みがあるンやけど・・・お願いやから、おみやげにゾウ買うてきて!」
 

大きな声で笑いながら
 「ハハッ、ワシントン条約にひっかかるんやないですか?!」
 でも、彼のことですから、きっと夢を叶えてくれるでしょう(?)。楽しみにしています。

 実社会に出て自らの使命に気づき、即シフトチェンジできる知力や実行力。
 医学部に学士入学が決まると大学が始まるまでに、世界に出て活躍することを夢見て次のステップに進む。合格後1ヶ月足らずの間です。
 OB教室まで学んでくれた子の知力・行動力には、実はぼくがびっくりしているのです(K君は団開設一期生)。そして、知力・行動力だけではなく、彼らは飛びきりの優しさも身につけてくれています。それは後日紹介します。

「学体力」補遺
 さて、最後に学体力のたいせつな一面について、ブログを読んでいただいているみなさんに「実感」していただけるよう説明を補足します。
 前シリーズで、ぼくは団のOB諸君と奈良県と大阪府の私立中高一貫トップ校の大学合格率について説明しました。その際さまざまな数字を引用しながら進めました。
 ところで、みなさん、きちんとその数字を読み、頭の中に置きながら読んでいただけたでしょうか? 文字面をとばし読みして「理解したつもり」になってはいませんか? 「いや、そんなことまで必要ないから・・・」とおっしゃるかもしれません。あるいは「めんどくさいから・・・」。そうではないでしょうか?
 

 しかし子どもたちに「学体力」が身についたかどうかの判断ポイントはそこです。学習はおもしろくなるまでは「めんどくさいもの」です。そして、その「めんどくさい山」を越えたときからおもしろさが始まります
 また、「学習・勉強の本当のおもしろさ」は、たいてい「そんなとこまで」というところに隠れています。次のステージへのステップもそこから始まります。「ていねいに数字を追う」のは子どもたちにとっての「そんなとこ」のはじまりです。
 どうか「学体力は偏差値を超克する」③~⑧を、時間のあるとき数字を追いながら読んでみてください。「子どもたちが乗り越えなければならない経験」を追体験してみてください。ぼくが授業で子どもたちに身につけさせたいとする指導内容の一面をよく理解していただけると思います。

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