ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

オビキンバエ/ゲンロクニクバエ

2011年06月25日 | 沖縄の動物:昆虫-双翅目(ハエ他)

 そんじょそこらのハエ

 ゴキブリ、ハエ、カ、ノミといった衛生害虫も私の周りにはいっぱいいるが、それらをいちいち紹介したとしても、興味を惹かれる方は少ないであろう。私もそれらの虫はあまり好きではない。とはいえ、害虫とレッテルを貼られてはいるが、それらも命は命、地球にとってはきっと何らかの役には立っているに違いないのだ。
  さて、そういうことで、気は進まないが、今回紹介するのはハエ。沖縄の農産業にとっては重要なハエであり、その動向を注視すべき特別なハエであるウリミバエは既に紹介しているが、今回はそんじょそこらにいる、ごくありふれたハエ。私の周りにはウチナーグチ(沖縄口)でシーベーというハエや、世界中どこにでもいるショウジョウバエなどもいるが、そんな中でも特に目立つ(体が大きいので)ハエを2種、オビキンバエとゲンロクニクバエを紹介しよう。ゲンロクニクバエは特に大きく、子供の頃、このハエをメジロに餌としてあげたら、メジロが喉を詰まらせて窒息死したという経験を私は持つ。

 
 オビキンバエ(帯金蠅):双翅目の昆虫
 クロバエ科 本州から南西諸島、台湾、他に分布 方言名:オーベー
 方言名でハエのことはフェーと言い、キンバエのことを特にオーベー(オーヴェー)と言う。フェーよりもオーベーの方がより汚らしく私は感じるのだが、それは、キンバエが糞などの汚いものによく集るのを見ているからである。また、汲み取り便所を覗いた時にたくさんの蛆虫が雲子に集っているのを見て、それが育つとキンバエになることを知っているからである。キンバエのついた食い物は、食べるのに少し躊躇してしまう。
 私がこのハエを気分的に嫌だと感じるのは、じつに真っ当な感性なのである。このハエが「消化器などの伝染病媒介昆虫」(沖縄昆虫野外観察図鑑)でもあるからだ。
 成虫の出現は2月から12月。体長10ミリ内外。


 
 ゲンロクニクバエ(元禄肉蠅):双翅目の昆虫
 ニクバエ科 日本、朝鮮、南西諸島、台湾などに分布 方言名:フェー
 動物の死体や野外の糞などに産卵し、それらに蛆が湧く。オビキンバエ同様不衛生なのであるが、汲み取り便所には少ないので、オビキンバエほど汚らしくは感じない。
 ニクバエの肉蠅という字は広辞苑にあったが、ゲンロクはどの文献にも無い。が、元禄としたのにはそれなりの根拠がある。元禄は元禄模様のことも指し、元禄模様には市松模様も含まれる。本種の腹には市松状の黒い斑紋がある。よって、学問上正しいかどうかは別にして、ガジ丸は元禄肉蠅と漢字をあてた。字面もいいし。
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』に、沖縄には30種ほどのニクバエいて、その分類は困難だと書かれている。それでも学者たちは、その困難に立ち向かっているらしい。偉い。
 成虫の出現は2月から12月。体長10ミリ内外。
 
 交尾

 記:ガジ丸 2005.11.15 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行

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