ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

サクナ

2012年05月11日 | 沖縄の飲食:食べ物(材料)

 意外なる美味

 今年(2012年)3月、ヤンバル(山原と書く、沖縄島中北部の通称)の無農薬有機農家Iさん宅を訪ねた。鹿児島から遊びに来ていた友人N、少し前に知り合った美女Hさんが同行。Iさん宅には農業研修生として倭国から若い3人(男2人、女1人)がいて、Iさんの奥さん、Iさんの友人Kさん(女性)、そして、私の古くからの知人であり、Iさんの属する有機無農薬農業のチームメンバーでもあるTさん(男性)がいた。
  総勢10名で賑やかにユンタクし、賑やかに酒を飲んだ。総勢10名の料理担当はTさん。女性が4人もいるのに男のTさんがほとんどの料理を作った。Tさんが、那覇に今もある自宅と女房子供を捨ててヤンバルに行き、農夫となったのは5、6年前のことだったと記憶しているが、それまでは魚屋の主、ファストフード店の店長など食に関わる仕事をしていて、料理の腕前はプロ並みである。なので、女性がいてもシェフは彼。
 Tさんがその日出してくれた料理はどれも美味かったが、セロリの餃子が新しい食感の餃子で、とても美味しかった。それともう一つ、これは予想していた味を遥かに超えて美味かったのだが、サクナの天ぷら。新芽の方を使うのだが、ほんのりと苦みがあって酒の肴に抜群。私の大好きなタラの芽の天ぷらに並ぶ美味さ。後日、Tさんに会った時、サクナの新芽をたくさん頂いた。天ぷらにした。ビールが2缶になった。
 
 サクナ セリ科の多年草
 サクナは方言名で、和名はボタンボウフウ(牡丹防風)という。ボウフウは同じくセリ科の多年草で「根は漢方生薬の防風」(広辞苑)ということからその名がある。本種はそれと同科同属、「葉が牡丹に似ているボウフウ」なのでボタンボウフウという名。方言名は他にチョウミーグサとも言うが、それは長命草という意。
 サクナという名で古くから知られた沖縄の薬草。長命草とも呼ばれるようにとても体に良い薬草のようだが、薬効は風邪や咳止めとのこと。
 薬草というよりも野菜として「体にいいよ」かもしれない。苦みは少なく、香りは良いので普通に食用として利用されている。沖縄名物ヒージャー汁(山羊汁)に沖縄島ではフーチバー(ヨモギ)を入れるが、渡名喜や宮古、八重山辺りでは本種を入れる。刺身のつまにも使われる。若芽をお浸しにしても良く、また、天ぷらにすると美味。
 茎先に花序を出し、白い花を多数つける。開花期は春から夏。草丈は20~50センチほどになる。海岸近くの岩上で多く見られる。

 記:2012.4.22 ガジ丸 →沖縄の飲食目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行

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