ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ろうかの足音

2016年10月07日 | ガジ丸のお話

 19年間住んでいた首里石嶺のアパートは2階建てで、2世帯ずつの計4世帯という小さなアパート。私の部屋は階段を上った2階の奥で、手前の部屋には、私が越してきた時には若夫婦が住んでおり、その後、2人の娘(中学生と小学生)連れの女性3人家族が長く住んでいて、彼らが去った後は女子大生が数年、その後も女子大生が住んでいた。
 最後の女子大生(たぶんその時既に卒業していた)は音大生で、丸い眼鏡をかけたメイドカフェにいそうな可愛い娘であった。私がそのアパートを去る1年半ほど前に彼女は去っていて、その1年半の間、アパートの2階には私しかいなかった。

 部屋の入口側に台所の窓とトイレの窓があり、普段台所の窓は数センチ、トイレの窓は開けっ放しにしている。なので、部屋の中にいても階段を上る足音、廊下を歩く足音がそこから聞こえる。丸い眼鏡の可愛い娘が隣に住んでいる頃、彼女は概ねスニーカーで、その足音はそうであるとだいたい判断できたので、階段から上がってくるその足音がいつか私の部屋の前までやってくるのをオジサンは密かに期待していた。ドアをノックする音が聞こえる。ドアを開けると彼女が立っている。「私を抱いて下さい」と彼女が言う。そんな妄想をオジサンは描いていた。「バッカみたい」な妄想であると自覚しております。
 現実には、階段から上がってくる足音が私の部屋の前までやってくるのは郵便配達人、NHKの集金人、新聞の勧誘員くらいだ。そういった人達の足音は重い、彼女とは違うので、まったく期待はしない。ドアを開け、事務的処理をするのみである。
 彼女が出て行ってからの1年半の間に、階段から上がってくる軽い足音が私の部屋の前で止まったことが1度ある。彼女が出て行って間もなくのことだ。「あなたのことが忘れられません」と彼女が言うのではないかと呑気なオジサンは妄想したが、ノックの音は聞こえなかった。彼女が出て行ったのは2010年4月、私の父が死んだのは同年5月、私の部屋の前で止まった足音は彼女では無く、あの世の使いだったかもしれない。
     

 さて、表題の「ろうかの足音」の「ろうか」、以上長々と書いたどうでもいい「廊下」のことでは無い。「roukanoasioto」と入力して、「廊下の足音」を想像し、以上のどうでもいい話を思い付いただけ。ここで言う「ろうか」は老化のこと。

 私は、歯は丈夫な方で私に金歯銀歯は1本も無い。20年ほど前に虫歯が1本、右下奥歯にできて、金でも銀でもない何かを詰めて貰う治療を2度(2度目は7~8年前)やっているが、それ以降虫歯の治療はやっていない。
 虫歯は無いが、2年ほど前から熱いもの冷たいものを食べると左下奥歯が少し、右下奥歯が激しく沁みて痛かったので去年の2月、歯医者へ行ったら歯周病と診断された。「定期的治療」を歯医者に勧められたが、「年相応、歯が弱るのはしょうがないこと、去る者追わずだ、抜ける者も追わずだ。」と私は思い、その後歯医者へ行っていない。
 小康状態だった右下奥歯の痛みが2ヶ月程前からぶり返した。1ヶ月程前からは口に何も入れなくても痛みを感じるようになった。あまりの痛さで目が覚める日もあった。「この痛さは虫歯か?詰め物が取れたか?」と思って、9月30日、鏡の前で口を開け右下奥歯を見てみた。虫歯である一番奥の歯が小さくなっていたが、詰め物は取れていないようであった。指を入れて触ってみた。「おっ!」と驚いた。歯がグラグラしたのだ。

 他の歯も調べると、右下奥歯の2本と左下奥歯の1本がグラグラした。特に、虫歯でもある右下一番奥の歯は、指で摘まんでグラグラさせて引っ張ればそのまま抜けるのではないかと思われるほど動いた。グラグラさせるだけでも痛いのに、抜いたら激しく痛いだろうなと思い、引っ張るのは止めて、少し浮いていた歯を押しこんだ。
 「そうか、こうやって歯が1本1本抜けていくんだな、そして、やがて入れ歯になるんだな、これが老化ということなんだな」と納得する。歯(正確には歯の根元の歯茎辺り)の痛み、歯がグラグラする、歯が抜けていくなどは老化の足音であると判断した。
 歯をグラグラさせたのは拙かったようで、その後ずっと右下奥歯辺りに違和感が残り、四六時中痛みを感じる。何もしなければ激しい痛みではないが、食べ物を右下奥歯で噛むと激しく痛い。冷たいもの熱いものも右下奥歯へは送れない。何もしなくても鈍痛はずっとある。グーで軽く連打されているような痛み。鬱陶しいことこの上ない。
 歯医者へ行かないのには「老化ならばしょうがない」という理由だからではない。痛みが鬱陶しいので少なくともその痛みを緩和するような治療はしたいと思っている。今住んでいるアパートのすぐ近くに歯医者はあるが、鬱陶しい痛みを我慢し続けている。
 何故我慢しているかと言うと、歯が抜けたら入れ歯になる、抜けるのにも入れ歯を作るのにも時間がかかるはず。歯医者とは長い付き合いになるはず。であれば、次の住まいとなるアパートへ越してから、そこから近くの歯医者へ行こうと思っているから。しかし、新居となるアパートはまだ見つかっていない。我慢はもうしばらく続くかも。
     

 実は、歯が痛みだしたのは2ヶ月ほど前からだが、1ヶ月ほど前に血圧を計ってみたらとても高くなっていた。それ以降ほぼ毎日のように計っているが、160超えが普通、170を超える日もあった。脈拍数も70近い数値、「歯痛は痛いだけでなく、身体全体の健康にも関わるんだ」と認識する。高血圧が原因で脳梗塞とか心筋梗塞で倒れる。高血圧の原因は歯痛である。「奴は歯痛が元で死んだ」と言われるかもしれない。
 うーん、そう言われるのはちょっと情けない気もする。すぐにでも近くの歯医者へ行こうかと思ってしまう。でも引っ越ししたい。どうしようかと今悩んでいるところ。

 記:2016.10.4 ガジ丸 →ガジ丸の生活目次

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