ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

アンダカシー2

2011年03月28日 | 沖縄の飲食:缶詰・加工品・他

 手っ取り早い加油

 十数年前、中型二輪の免許を取った。それより少し前から中国語の勉強も始めていた。「バイクでシルクロードを走り抜けたい」と思ったのであった。
 中国語勉強のために中国人留学生と友人になった。私は男と向かい合って勉強するのは苦手としているので、その友人はもちろん女性である。歳は聞かなかったが、何度か飲みにも行っているので未成年では無い。21、2だったと思う。彼女に「バイクでシルクロードを走り抜ける計画」を話すと、「一人で?」と訊く。肯く。すると、「生きて帰ってこれない可能性が高い。」と言う。中国の奥地は治安の悪い場所も多く、一人では危険が一杯とのことであった。で、彼女の助言に従い、私は計画を断念した。

 バイク(に限らず他の車にも)にガソリンを入れることを中国語で加油(よく覚えていないが、ジャアヨウとかジアヨウとか発音した)と言う。文字通りの意味だ。
 加油にはまた、「がんばる」という意味もある。留学生の彼女が日本語弁論大会に出場する際、そうであることを教えてもらった。中国語の発音は難しくてなかなか覚えられないが、その文字は分りやすい。なるほどと合点し、で、記憶しているのである。
 ウチナーグチ(沖縄口)でも、アンダイリレー(油入れろ)とはあまり聞かないが、元気の無い人を指してアンダブスク(油不足)とはよく聞く。機械も動物も含めてエネルギーは、中国語でもウチナーグチでも同じく『油』なのである。

  アンダブスクという言葉は、祖母がよく口にしていた。「アンダブスクでフトゥフトゥー(フラフラ、ガクガクする様)するさあ。何か食べるのないかねぇ。」と使っていた。「何か」の主なものは肉で、祖母は豚肉の脂身の方を好んで食べた。アンダブスクでフトゥフトゥーした時に、豚の脂は効果覿面だったようである。
 祖母はまた、アンダカシーも好きであった。アンダカシーは父も好物としている。祖母の作るオーハンブシー(菜っ葉の汁もの料理)にはアンダカシーが入ることもあった。父も祖母も、アンダカシーをそのままガリガリ齧って、おやつの様に食べてもいた。
 アンダカシーは脂糟のこと。豚の脂肉からラードを搾り取って、残った糟のこと。脂分も少し残っていて、手っ取り早い加油食品となっていたのであろう。

  私は、アンダカシーを自分で作ったことが何度かある。しかし、何度やっても自分で作ったアンダカシーは脂分が多く残っていて、口にも胃にも重たく感じるものであった。で、ここ5、6年は作っていない。また、買って食べてもいない。
 先日、軽便駅(小さな道の駅)でアンダカシーを見つけた。久しぶりに食べてみようと思った。オーハンブシーを作った。汁の中でトロッとなったアンダカシーは意外にも美味しかった。祖母や母が作るアンダカシーもこのようなものだったことを思い出した。
 アンダカシーを作るのには何かコツがあるのだろう。私の作り方は正しくないのであろう。そのコツを聞いとけば良かった。ついでに、揚げ豆腐の味のつけ方、沖縄風天麩羅の作り方、昆布の煮方なども聞いとけば良かった。後悔先に立たずである。
      
      
 記:ガジ丸 2007.11.10 →沖縄の飲食目次

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