ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

バリケン

2011年04月11日 | 動物:鳥

 ありふれた水鳥

 年に2、3回程度、首里城近辺を散策しているが、城内に入ることは無い。理由は決まっている。入場料を取られるからだ。ケチなのでは無い、貧乏なのである。
 城内には入らないが、城壁の周辺の道を歩き、北に隣接する公園を歩き、西に隣接する龍潭を歩く。龍潭とは昔、王族たちの遊びなどに使われたという池。
 龍潭にはたぶん、どれがどの種類なのかまだ調べがついていないので「たぶん」なのだが、たぶん、数種類の水鳥が生息している。その中から確か、ダイサギは写真を撮り、既に紹介している。その他、カモの類、アヒルの類がいると思われる。

 そんな中に特に目立つ鳥がいる。アヒルくらいの大きさだがアヒルでは無い。白いの、黒いの、白黒混ざったものが群れていて、初め違う種類かと 思ったが、よく見ると(近付いても逃げないのでじっくり観察できる)顔付は同じ。ほっぺの辺りが真っ赤。
 「どうやら同じ種類のようでありますな、君たちは。」と思いつつ、写真を撮り、調べる。「白いの、黒いの、白黒混ざったもの」と「ほっぺの辺りが真っ赤」という特徴が決め手となって、何者であるかすぐに判った。バリケン。・・・バリケンって、まったく予想していなかった名前だが、面白い響きなので覚えてしまった。

 
 バリケン(bergeende) 
 カモ目カモ科の留鳥 南米産のノバリケンを家禽化したもの 方言名:不詳
 バリケン(bergeende)はオランダ語。オランダ語は得意でないので、意味は不明。別名にタイワンアヒル(台湾鶩)、カントンアヒル(広東鶩)とあるが、その由来も不明。南米産が台湾、広東を通じて日本に入ってきたということかもしれない。
 広辞苑に「家禽化されて飼育されるが、日本では少ない」とあったが、沖縄ではよく見かける。特に人工の池に多く、首里城の龍潭、琉球大学構内の池に何羽もいる。
 目の周りに赤い部分があるのが特徴だが、個体によってその部分が大きいもの小さいものと色々ある。羽の色も白一色、白黒斑がいて、白黒斑の模様はさまざまある。
 野生種であるバリケンは中南米に分布し、全長70~80センチ。
 
 バリケン団体
 羽の色は白一色、白黒斑がいて、白黒斑の模様はさまざまある。

 記:ガジ丸 2009.12.2 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野鳥』沖縄野鳥研究会編、(株)新報出版発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行