ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

楽農主義

2015年08月07日 | ガジ丸の日常

 台風9号が通り過ぎて、10日から台風後始末を始める。毎年毎年台風に痛めつけられて農夫は心で泣く。台風はたくさんの雨ももたらし畑を潤してくれるが、それでも、その暴風による被害は大きい。バナナ、パパイヤ、グヮバなどの果樹、ヘチマ、ゴーヤーなどの野菜が吹き飛ばされ、300坪の小さなナッピバルでも約3万円の被害であった。他所から見ればたった3万円だが、私にとってはひと月半の食費だ、大きな被害だ。

 その後、豪雨の日が1日あったが、今年は概ね少雨傾向である。梅雨は遅く来て早く過ぎ去り、畑は水不足であった。そのせい(別の原因、虫とか病気とかかもしれないが)だと思われるが、エダマメが不作。1畝3坪の3畝に播いたエダマメは成長し、莢を多く着けたが、莢の中に実はほとんど入っていない。とうに収穫時期は過ぎているので、収獲は諦めており全て処分する予定である。3月にジャガイモなどから収入を得て以来、4月以降は収入0。自然の厳しさに打ちのめされ農夫は心で泣いている。
 心では泣いても農夫の目から涙は出ない。「俺の人生なんてもうどうでもいいや」と諦めて、心も乾いて、涙も枯れ果てているのではない。涙を流している暇がないのだ。

 畑仕事はいつも山のようにある。草刈は平均して毎日1時間ほどやっているが、たとえ毎日2~3時間やったとしても間に合わない。機械を使わず手作業なのでそうなる。草刈はしかし、いちおう自然農法を目指しているので、ある程度でいいやと思っている。
 9月に播く種が多くある。そのために畝を準備しなければならない。これは収入を得るために必要な作業なのでコツコツやっていく予定。これまでに使っている畝の場合は、少なくとも1回は耕しているので楽だが、新たに開墾する予定の3畝は土が非常に硬いので難儀な作業となる。これも機械を使わず手作業なので時間がかかる。
 それでも、コツコツやっていけば何とかなるはずと楽観している。元々楽観主義者の私なので不安はちっとも持っていない。というか、「何が何でも成し遂げるぞ」という根性を持たない、いわゆる根性無しの私なので「予定通りできなくてもいいや」という人間としての甘さがある。予定通り行かなくて、収入が無く貧乏が続いても「貧乏でも生きていればいいのさ」と思っている。私は、上を目指さない男なのである。

 根性無しの私は、上は目指さないが、「楽しい」は目指している。「生きていることは楽しい」を常々、人生の価値の上位に置いている。極端な言い方をすれば「楽しく無ければ人生じゃない」となる。苦しいことも悲しいことも時々あるけどね。
 とにかく、人生は概ね楽しく無ければならない。眠っている間、私はたくさんの夢を見ているが、その夢のほとんど全てが楽しい夢なので言うこと無し。起きている間も楽しくありたいと望んでいる。毎日1~2時間は費やしている料理の時間は「美味い物が食えるぞ」とワクワクできるので楽しい。掃除や洗濯はつまらないが、それらにはさほど時間を使っていない。生きる糧(のつもり)である農業には、起きている時間の最も多くを割いているので当然、その時間は楽しく無ければならないと思っている。楽農主義である。
 楽農、ラクノウと読むが、楽(らく)な農業という意味では無く、楽しい農業となる。そのためにいろいろ手は打ってある。畑小屋を真っ先に建てたのも楽しむため。楽しむアイテムを保管するとともに、休む場所となり、いざとなれれば宿泊もできる。
 ネットハウスや蚊帳ハウスを設置したのは、それで害虫は防げるかという実験だが、実験はその結果を期待して楽しく、上手く行かなかったとしても「ならばどうするか」を考える材料となるのでまあまあ楽しい。いろんな野菜や果樹を植えているが、どれが上手にできるか、美味しくできるか、売れるか、などを知ることが楽しい。
     
     
     

 私の畑ナッピバルには畑小屋や物置など構造物も多いが、道もたくさんある。道路沿いにある北側出入口と南側出入口から奥の畑小屋へ向かう幅1mほどの道の他、両方の道を結ぶ道路側、及び小屋前の道、この4本を大道とし、それらに囲まれて畝が並んでいる。畝は今のところ12畝あり、それぞれの間に11本の畔が走っている。
 その他、小屋から果樹園へ向かう道が東側と西側の2本あり、南側大道から果樹園への出入口も一ヶ所ある。果樹園は大きく10個の植栽地に分かれそれらの間にも幅60~80センチの道がある。10個の植栽地の内、半分は四角形をしているが、残る半分は菱形であったり三角形であったりし、10個全てが整然と並んではいない。なので、それらの道は真っ直ぐでは無く、緩やかなカーブを描いている。コーナーも90度では無い。
 たくさんの小道、曲がっている道は私の趣味である。この道を歩くと柿の木があり、あの道を歩くと桃の木があり、といった楽しみであり、道が曲がっているのは景色の変化を楽しむため、道を進むと、桃の木に隠れていたマンゴーが現れるといった楽しみ。
     
 畑を借りたのは3年前の夏だが、翌年の夏には早々と炉を設けた。焼き芋を作ろうという魂胆で、既に何度もその目的で利用している。去年の夏には風力発電機作りも始めた。電気を自作してやろうという魂胆だ。しかし、これがなかなか難しく、まだ成功していない。どころか、成功するかどうか不安が大きい。でもまあ、いずれにせよ楽しみ。
 最近になって手掛けた楽しみもある。燻製箱作り。キャンプによく行っていた若い頃にも燻製箱を作って、使ったことがある。成功している。美味しい燻製ができた。畑の野菜たち、特にジャガイモ、サツマイモ、ニンジンなどの根菜類の燻製に挑戦したい。ニンニクやシマラッキョウの燻製も面白いかもしれない。それらの収獲は来年の春となるので、それまでは市販の肉や魚の燻製を作る予定。島豆腐の燻製も作ってみたい。
 楽しい農業、楽農主義、この先何年生きるか判らないが、体が続く限りそれで生きていきたいと願っている。自作の燻製を肴に酒を飲む、あーなんて幸せだろう。
     
     
     

 記:2015.8.4 ガジ丸 →ガジ丸の生活目次

ジャンル:
ウェブログ
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 孤独自然死 | トップ | 2015.8.7 台風007情報 »

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。