ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

憧れの芋蔓式

2014年11月07日 | ガジ丸通信-環境・自然

 倭国の芋(甘藷:サツマイモのこと)掘りをテレビで観たことがあるが、芋蔓を手繰っていくと芋が次から次と出てくる。これぞ芋蔓式、「芋蔓をたぐると次々に芋が出てくるように、一つのことに関連して多くのことが現れるさま」(広辞苑)とのこと。
 芋蔓式に芋を収穫することは沖縄では困難。私自身経験無いし、聞いたことも無い。沖縄の土は粘土質だ。蔓を引っ張ったら蔓がすぐに切れてしまう。粘土質の土は湿っていると粘土だが、乾くと石のように硬くなる。そんな土で沖縄の農夫は作物を育てている。
 全くの粘土を、耕したり、有機質改良材(腐葉土など)を混ぜたり、雑草の根によっていくらかほぐされたりして、畑の土は多少、粘土質から脱するが、それでも粘土、倭国のサラサラした土とは全然違う。「それでもいつかは芋蔓式に芋を収穫したい」と見習い農夫の私は夢を抱いている。芋だけでは無い。ニンジン、ダイコン、ゴボウなど地中にできる作物を、今はショベルで周りを掘って収穫しているが、それらも手で引けばスッと抜けるようにしたい、そのために、耕したり、草を乾燥させて土に混ぜたりしている。

  私が300坪の畑地を借り、なっぴばるを始めたのは一昨年の夏、最初に土を耕した時はとても硬かった。ショベルで掘り起こし、掘り起こした土の塊をショベルの先で突っついて細かくする作業であった。ショベルの先でも歯の立たないほど硬い塊もあった。「こりゃあ、手作業では無理だぜ」と耕運機を買うことにし、そのため車を耕運機を載せられるような車種に買い替え、耕運機を保管できる物置まで建てた。
 畑を始めて2年が経った。12ある畝の中には1回しか耕したことのない箇所もあり、そこはまだ硬い。土をほぐすにはショベルを要する。ただ、数回耕した畝もあり、そこは片手で使う小さな農具ヘラで掘り起こせる。掘り起こした土の塊は手で握って崩すことができる。「こりゃあ、手作業でも何とかなりそうだ」と、耕運機購入は延期した。
  そして、畑の土をヘラで掘り起こし、手の力でほぐす、その作業をこの一ヶ月続けた。ヘラで掘り起こし手でほぐす作業はしゃがんでやる、いわゆる雲子座り(和式の)だ。この姿勢は腰に大きな負担となる。ヘラで土を掘り起こす作業は右肘、右手首に大きな負担となる。土塊を手でほぐす作業は両手の指の関節に大きな負担となる。というわけで、私は今、腰、右肘右手首、両手の指が痛い。9時間(実働8時間)その作業を続けた日などは、家に帰って料理をする際など、鍋を持ったりするだけで傷みが走る。

 この約一ヶ月間で、4畝(1畝約3坪)の土ほぐし作業をやり、昨日木曜日でやっと終了した。時間がかかったのは雑草であるコウブシ(ハマスゲ)の地中の芋の除去、チガヤの根ごとの除去などもやったからだが、もし、私が若い頃ならもう少し早くできたかもしれない。若い頃なら無理をしたに違いない。今は若くない。体を壊したら元も子もないと思って無理はしない。ゆっくりやっている。それでも、筋肉は悲鳴をあげている。
 筋肉は悲鳴をあげているが、それでも土ほぐし作業を続けた。休憩時間にストレッチをやり、家に帰ってからもストレッチをやり、何とか老いた筋肉を奮い立たせ、毎日コツコツと土ほぐしを続けた。私にそんな努力をさせている理由が芋蔓式なのだ。
 一昨年より昨年、昨年より今年と土は間違いなく軟らかくなっている。それが私の希望の光、さらに続ければいつかはと、芋蔓式に憧れて私はコツコツ耕している。
          
          

 記:2014.11.10 島乃ガジ丸

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