ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

2011年03月26日 | 飲食:食べ物(材料)

 古古古米のせいで

 翌朝のご飯は前の晩に米を研いで、タイマーをセットしている。2006年10月29日の夜、いつものようにそうしようとしたら、部屋に米が無い。
 私は特にご飯好きというわけでも無い(米を加工して液体状にした香り高きものは大好き)ので、米が無くても困るということは無いのだが、その日は既に納豆、糠漬け、チリメンジャコ、豆腐などといったご飯に合うものばかりを買っていた。じつは、買い物するちょっと前までは、米が切れているということは頭にあり、買わなければと思っていた。買い物している間に忘れてしまったのであった。
 
 その2ヶ月前にトウサン米5キログラム入りを実家から貰った。トウサン米といっても潰れた会社の倒産米では無い。父ちゃんが好きな父さん米でも無い。島産米のこと。普通は、島米(しまぐみ)と呼ぶ。で、この2ヶ月間、いつもの玄米は消えていた。明日からは久々の玄米だと思っていたのに、忘れた。・・・衰えた脳である。
 愛用の玄米はちょっと離れたスーパーにしか置いていない。で、致し方なく、近くのスーパーで白米2キログラムを買う。5キロを消費するのにほぼ2ヶ月を費やしたので、さらに4週間近くは白米食 となる。しかしながら、白米といっても私の場合、ただの白米とはならない。私の父は白米大好きで、お中元お歳暮などで頂く白米以外の穀物を食べないので、それらのほとんどは私のものとなる。玄米、黒米、五穀米などが私の元にくる。よって、このところ私は白米となっているが、多くはその中に黒米が入っている。

 私がさほどご飯好きでは無い、というのには訳がある。子供の頃からずーっと食べていた米が美味しい米では無かったのである。今でもあるのかどうか知らないが、我が家では流通米というものを食 べていた。流通米は良い匂いがしなかった。甘い味もしなかった。それはたぶん新米では無く、古米、それも古が2つ3つ付く古米ではなかったか。
 大学進学で東京に出て、そこで初めて美味しいご飯を食べたことを覚えている。ご飯とは良い匂いがするのであるか、甘いものであるのかと初めて感じた。
 家で食べる古古古米でも、美味しいものがあった。私がごく小さい子供の頃は炊飯器では無く、羽釜でご飯を炊いていた。炊飯器を購入した後でも、祖母はたまに羽釜でご飯を炊いてくれた。羽釜で炊いたご飯の”おこげ”が私は好きだった。

 ※羽釜とは「周囲に鍔(羽という)のついた炊飯用の釜。」(広辞苑)のこと。
 
 
 
 

 記:ガジ丸 2006.11.19 →沖縄の飲食目次