ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

チマグー

2011年03月26日 | 沖縄の飲食:食べ物(材料)

 蹄の料理

 チマグーとはウチナーグチ(沖縄口)であるが、チマグーと聞いて、それが食べ物であるということを、ウチナーンチュでも、若い人には知らない人が多いかもしれない。
 チマグを沖縄語辞典でみると、「蹄(ひづめ)」とある。ただそれだけである。おそらく、つまり、牛、馬などの蹄のことである。「牛、馬などの蹄」と書いたが、牛の蹄と馬の蹄は違う。牛はウシ目で、その中にはウシ科、シカ科、カバ科、キリン科、そして、来年の干支であるイノシシ科などが含まれる。馬はウマ目で、ウマ科、サイ科、バク科が含まれている。ウシ目は偶蹄類で、ウマ目は奇蹄類となっている。

 ウチナーンチュは、ウシ目イノシシ科イノシシを家畜化したと言われている豚のチマグーを食べる。「豚の蹄を食う?」のでは無い。チマグー(友人のE子(首里生まれ)はチマグと発音するが、私の両親はチマグーと語尾を伸ばす)は、沖縄語辞典に記載は無いけれど、豚の足のことも指す。脚では無く足。人間で言うと足首から先の部分。ということで、チマグーには蹄も含まれるのであるが、蹄の部分はきっと堅くて食えない。スーパーでもたいてい蹄は除かれて売られている。蹄は除かれているが、よく絵に描く豚の手のような形をしているのはその骨から想像できる。指を二つにした形。
 食に偏見を持つ方々は、そんな形を見て、気持ち悪いと感じるかもしれないが、しかしながら、豚のチマグーは、ちゃんと料理すればとても美味しいものである。

  有名な沖縄料理で、食堂などでよく見る足ティビチは、豚の足の料理である。この場合の足は、概ね(4本の)脚の部分を言っている。脚全部なのでチマグーを含んでいることが多い。ふくらはぎの部分は肉が多く、それが足先に向かうにつれて肉より骨の占める割合が多くなる。チマグーはよって、骨の占める割合が多い。なので、足ティビチにはチマグーを含めない場合もある。ということで、スーパーにはチマグーだけをパックにしたものも売られている。チマグーは豚の足の中でもちょっとは特別な存在なのである。
 豚の足(チマグーを含めて)は汁物、煮付、おでんなどの料理に使われるが、足ティビチというと概ね汁物(ティビチ汁、またはテビチ汁という)の事を指し、それにはチマグーの占める割合は少ない。煮付やおでんになると断然チマグーの方が多くなる。チマグーは煮込むほどに美味しいのである。骨と皮の間に赤肉と脂身が少しあって、それらがトロっとしている。ほとんどがゼラチンといっていい。骨の髄もまた美味しい。 
 
 
 
 
 
 

 記:ガジ丸 2006.12.13 →沖縄の飲食目次

 参考文献
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行

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