ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

鬼より怖い先公より怖い

2010年12月17日 | 沖縄04行事祭り・生活風習・言葉

  旧暦12月8日はムーチーといって、沖縄では伝統の行事がある。我々は単にムーチーと言っているが、ムーチーは、仏前に供えるカーサムーチー(葉で包んだ蒸し餅)のことである。ムーチーの日は、別にウニムッチーとも言い、漢字で鬼餅と書く。鬼餅は、鬼のようなでっかい餅という意味では無く、鬼を追い払う餅といった意味。邪気を払い、家族、特に子供たちの健康を祈願する行事となっている。

 何故、餅が鬼を追い払うかについては、「鬼餅由来」という沖縄の昔話がある。そっくり載せると長くなるので、『沖縄大百科事典』の要約された記述を引用する。
 兄が人を食う鬼となり、妹がそれを退治するために、石を入れた餅とふつうの餅を作って持って行く。石を入れた餅を食べた鬼は、こんな堅いものでも妹は食うのかと驚く。また、妹が足を開いて座っていると、鬼は「その下の口は何か」と尋ねる。妹が「上の口は餅を食う口、下の口は鬼を食う口」と答えたので、鬼は恐れて逃げ、崖から落ちて死ぬ。
 だとさ。いかにも神話の昔から女の方が強く、性に対しても大らかであった沖縄らしい話だ。昔は遊郭でも女が客を選んだそうな。・・・とその話はまた別にする。

 子供の頃、いい子にしないと鬼が来るからねぇなどと親に言われながらムーチーを食ったもんだが、もちろん、子供とはいえ鬼の存在なんて信じてはいない。むしろ、そう言う親の方が時々鬼になったりするので怖かった。父親は赤鬼、母親は鬼婆といったところ。中学生になると、親より怖い鬼が出現するようになる。我々が中学の頃は教師による体罰がどうのこうのとあまり問題にされなかったので、先公どもは殴り放題だった。中学に入るまでの12年間で親に殴られた回数、その倍以上は中学の三年間で殴られている。
 中学生にとって、鬼より怖いのは先公だったわけだが、「鬼餅由来」によれば、鬼にとって女のアソコは、先公の十倍も怖かったというわけだ。センコの十倍。
     

 記:ガジ丸 2005.1.16 →沖縄の生活目次

 参考文献
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行

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