ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ウラギンシジミ

2014年12月05日 | 沖縄の動物:昆虫-鱗翅目(チョウ・ガ)

 しみじみ待つ

 今年久々に県外の旅をした。旅好きな私が8年ぶりだった。「東京から岐阜5泊6日の流れ旅」。旅で私はたくさんの写真を撮る。デジカメのメモリーカード、いつもは2ギガ(も要らないが)だが、8ギガのそれに入れ替えて5泊6日の旅に出た。

 9月30日、岐阜市から犬山市へ。犬山での目的は犬山城、犬山公園駅からトコトコ歩いて城へ向かう。長良川沿いを歩いている時にカメにイタズラするカワウを見つけ写真を撮る。そこから緩い上り坂、もうすぐ犬山城という橋のたもとでチョウに気付いた。
 チョウは2~3mほど先で翅を広げていた。見たことのない翅模様、カメラを出して取り敢えず望遠で1枚、その後、そっと近付いた。が、逃げた。が、そのちょっと先ですぐにとまった。その時は翅を閉じていた。そろりそろり近付いて数枚撮る。
 望遠での写真は不鮮明になることが多いので、翅を広げたところの近写も欲しいと思って、そのまま、チョウも私も同じ姿勢でそのままじっと待つ。犬山城は観光地だ、私の傍を人が通る。歩行者の邪魔にはならない道の端っこにチョウも私もいたので、人が通っても動かない。1人のオジサンが声をかけてきた時、ちょっと振り向いただけ。
 「何を撮っているんですか?」
 「チョウです」
 「えっ?どこに?」
 「そこです」と私はそっと指差す。
 「あー、珍しいチョウですね」とオジサンは答え、その場を去った。あまり興味は無かったようである。むしろ、橋のたもとで雲子座り(和式の)して、じっとしているオッサン(私のこと)に、「怪しいオッサンだ}と興味を持ったのかもしれない。

 チョウが翅を開くのを雲子座りのまま約10分、昨日の関ヶ原での伯母と従姉の優しさを思い出しながらしみじみ待った。待ったが、チョウは翅を閉じたままであった。
 旅から帰って写真を整理する。犬山でのチョウの写真、幸いにも、最初に望遠で撮ったものも十分きれいに撮れていた。近写できた翅裏はそうでもないが、翅表の模様には特徴がある。その写真でそれが何者であるかがもすぐに判明した。

 ウラギンシジミ(裏銀蜆):鱗翅目の昆虫
 シジミチョウ科 東北地方南部~南西諸島に分布 方言名:ハベル
 名前の由来、シジミは広辞苑にあり、漢字表記は貝の蜆が充てられ、「シジミの殻の内面に似ているからいう」とのこと。ウラギンについては資料が無く、正確なところは不明だが、『検索入門チョウ』に「裏面は銀白色」とあり、そこからだと思われる。
 裏面は銀白色だが、表面は地色が褐色で、雌は朱色斑があり、雄は白色斑がある。
 分布について『沖縄昆虫野外観察図鑑』に詳しくあり、南西諸島では種子島、屋久島、中之島、奄美諸島、多良間島、石垣島、西表島、波照間島、与那国島とのこと。奄美諸島と八重山諸島の間にあり、食草もあるのに沖縄諸島と宮古諸島にはいない。南西諸島以外では、東北地方南部~九州、ヒマラヤ、ネパール、タイ、インドシナなど多数。
 食草はクズ、タイワンクズ、フジ、クロヨナなどのマメ科植物。成虫は動物の死体や排泄物から吸汁する。セイタカアワダチソウなどで吸蜜することもあるとのこと。
 前翅長17ミリ内外。市街地でも低山地の林縁でも見られる。成虫の出現は周年。
 
 成虫1  
 
 成虫2  

 記:ガジ丸 2014.10.22  →沖縄の動物目次 →蝶蛾アルバム

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『検索入門チョウ』渡辺康之著、株式会社保育社発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行

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