ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

タイワンウオクサギ

2017年07月16日 | 沖縄の草木:中木

 嘉数高台公園を訪れて、京都の塔、青丘の塔などを見て、沖縄の戦跡としてそれらを紹介したが、嘉数高台公園の散策ではフタオチョウという思わぬ発見もあった。フタオチョウも既にこのHPで紹介済み。珍しいチョウとのことである。
 フタオチョウを見たのは6月、フタオチョウは園路沿いにあるヒカンザクラの樹液を吸っていた。その園路をさらに30mほど進むとチョウの群れに出会った。オウゴマダラ、アサギマダラ、ツマムラサキマダラ、ナガサキアゲハ、シロオビアゲハ、種は特定できなかったが、その他の大きめのアゲハ、ツマベニチョウもいた。チョウだけでは無い。ハチやアブも多く群れていた。それらは1本の木の花に集まっていた。
 その木、高さは5mほどあって、樹冠は広く、花はその樹冠を覆うように多くついている。チョウはその上を飛び回っている。乱舞と言っていい。しばらく見とれていた。かつて経験の無い景色だった。「ふむふむ、こんな木もあるんだ。この花の蜜は、夕張メロンか宮古島マンゴーかというくらい大変美味なようだ。」と思った。

 
 タイワンウオクサギ(台湾魚臭木):添景
 クマツヅラ科の常緑中木 奄美大島以南の琉球列島に分布 方言名:ヤマトゥクワギ
 参考にしている文献には記載が無くて、名前の由来は不明。タイワンは南方系のとう意味で、本種は琉球列島の他、台湾、熱帯アジア、ポリネシアに分布する。ウオ(魚)が分らない。ギョボクのように材が疑似餌に使われるのかもしれない。
 同じクマツヅラ科のクサギは、葉に匂いがあるのでクサギ(臭木)だが、本種の葉が特に臭いとは文献に無いし、私も感じていない。葉の見た目が似ているのであろう。花の見た目はぜんぜん違う。本種とクサギは同科だが、別属。
 高さは5mほどに留まり、民家の庭でも使えそうだが、あまり見ない。海岸近くで多く見られるとのことだが、私は海岸近くじゃない嘉数高台で出合った。
 枝の先に集散花序を出し、2ミリほどの小さな花を多数密生させる。樹冠が花でいっぱいになる。その蜜を求めて昆虫達が多く集まる。花色は白、開花期は5月から7月。
 果実は球形で、直径3~4ミリほど。8月頃から熟し、黒くなる。
 自生地がそうであるように耐潮風性が強く、防潮、防砂に利用される。材は、疑似餌に利用されるとは無かったが、建築に用いられるとのこと。
 
 花
 
 実
 
 花と蝶

 記:島乃ガジ丸 2008.8.27 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行

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