ガジ丸が想う沖縄

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琉歌

2016年01月29日 | 沖縄03音楽芸能・美術工芸・文学

 琉歌(りゅうか)とは、和歌に対応するもので、沖縄の伝統的文芸の一つ。和歌の文字数が5、7、5、7、7であるのに対し、琉歌のそれは8、8、8、6となっており、和歌の文字数のことを三十一(みそひともじ)と言うのに対し、琉歌のそれは三八六(さんぱちろく)と言ったりする。琉歌そのものも独立した文芸の一つであるが、琉球古典音楽において曲に乗せて謡われたり、琉歌が歌詞となっている民謡も多くある。

 実は、私は琉歌のことをあまり知らない。知らないのにここで紹介する。恐れを知らないチャレンジャーなのである。恥を恐れず知らないことを紹介するのは、知らないことを知るということが主たる目的となっている。先日、図書館で少々勉強してきた。
 私の言い訳はともかく、琉歌の有名な歌人としては、これは今回勉強するずっと前、子供の頃から知っていることだが、恩納(ウンナ)なべ(鍋のこと。沖縄語ではナビ、またはナビィと発音する)や吉屋(ユシヤ)つる(鶴のこと。沖縄語ではチル、またはチルゥと発音する)などがいる。恩納は18世紀、吉屋は17世紀の女流歌人。
 恩納ナビの作品の1つも、おぼろげだが覚えている。間違っていると申し訳ないので参考文献の一つ『沖縄大百科事典』の力を借りる。
 
 恩納岳(ウンナダキ)彼方(アガタ) 里(サトゥ)が生まり島
 森(ムイ)ん押(ウ)し退(ヌ)きてぃ 此方(クガタ)為さな

 里とは恋人(男)を指す。それだけ説明すればウチナーグチ(沖縄語)を知らなくともあとは想像できると思う。恋人への愛を情熱的に詠ったもの。

 古典音楽では、和文化の影響を受けて7、5調のものも多くあるが、結婚式でよく踊られる「かじゃで風」は琉歌となっている。古典に関してはほとんど記憶していないが、民謡なら覚えているものも多い。例えば「白浜節」や「汗水節」。
 我や白浜ぬ 枯松がやゆら 春風や吹ちん 花や咲かん
 汗水ゆ流ち 働ちゅる人ぬ 心嬉しさや 他ぬ知ゆみ
わらべ唄も三八六となっている。例えば「てぃんさぐぬ花」や「赤田首里殿内」。
 てぃんさぐぬ花や 爪先に染みてぃ 親ぬ由し事や 肝に染みり 
 赤田首里殿内 黄金灯篭下ぎてぃ 之が灯がりば 弥勒御迎ぇ

 図書館に行くと、琉歌に関する本は多くあった。学問として深く研究したような分厚い本もあった。それらを参考にすれば、もっと詳しく述べられると思うが、私の衰えた脳味噌には荷が重過ぎて断念。ということで、以上の大雑把な説明で終えたい。
     
     

 ついでに、最近覚えた琉歌が一つある。ラジオから聞こえてきたものだが、「これだ、これなら言い訳になる」と何度も復唱して記憶した。何の言い訳かと言うと、「真面目だねぇ」、「そんな真面目に生きて何が楽しいの?」と女性から問われた時の言い訳。

 浮世(ウチユ)ナダヤシク 渡(ワタ)イブサアリバ
 誠(マクトゥ)ユイ他(フカ)ヌ 道ヤ踏ムナ

 浮世は「世の中」、ナダヤシクは「穏やかに」、ワタイブサアリバのブサは「~たい」と希望を表す接尾語、アリバは「あれば」で「渡りたいのであれば」となる。ユイは「~より」で、全体を訳せば、
 世間を穏やかに渡っていきたいのであれば
 誠の道以外の道を踏んではならない
ということになる。これです、私の言い訳は。真面目に生きていれば楽なのだ。

 記:2016.2.25 ガジ丸 →沖縄の生活目次

 参考文献
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行

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