ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ヨツメオサゾウムシ

2013年06月21日 | 沖縄の動物:昆虫-甲虫目

 優れ者?

 沖縄では地方公共団体の一種である○○村のことを「○○ソン」と発音する。例えばクニガミソン(国頭村)、オオギミソン(大宜味村)、ナキジンソン(今帰仁村)、イゼナソン(伊是名村)、イヘヤソン(伊平屋村)などなど、沖縄の村の全ては○○ソンと発音される。倭国(他府県)ではしかし、概ね○○ムラとなっている。
  そうやって訓読みするからには、村長も訓読みしたらどうかと思う。「私んところのムラオサは保守系でのう、弱者に対する思いやりが足りないんじゃ」とかだ。何だか柔らかい語り口に聞こえる。「しょうがないのう、金を持ってくるからいいが」みたいな。
 村長は、広辞苑によると、ムラオサと読んで「一村を治める長」となり、ソンチョウと呼んで「地方公共団体である村の最高責任者」となる。どちらも同じ地位のことを言っているが、後者は「法律的に定められた」みたいな意味が含まれていると思う。

 オサゾウムシのオサが何を表しているのか考えている時、すぐに思いついたのが長であった。体長が細長いからだろうとの理由。ただ、広辞苑でオサ(長)を引くと、「最もすぐれたもの」という意で、「長い」という意は無い。チョウ(長)もオサとほとんど似たような意味となっている。長は「長い」と形容詞になって初めて「長い」となる。
 というわけで、まあ、重箱の隅を楊枝でつつくようなことで、どっちでもいいやと思われるだろうが、オサゾウムシが「ゾウムシに似た体長が長めの昆虫」というのであれば、ナガゾウムシという名前の方がより正確ではないかと思ったのだ。
  「石橋を叩いて渡る」ようなことから程遠い性格の私だが、この時は「いや、待てよ」ともう一度考え直してみた。「もしかしたらさ、甲虫の中では最もすぐれたものかもしれないぞ。だからわざわざオサと呼んでいるのかもしれないぞ」と考えた。「例えばさ、何か必殺技を持っていて、カブトムシにもクワガタムシにも喧嘩して負けないとかさ」と思った。のであったが、文献をいろいろ調べてみたが、そのような情報は無かった。

 ちなみに、同じオサゾウムシ科にはあの有名なコクゾウムシ(穀象虫)もいる。人間の食べる穀物を食っているのだ、米を食っているのだ、他の甲虫に比べると知能が高いのかもしれない。であれば、「優れ者」と言えるかもしれない。

 
 ヨツメオサゾウムシ(四つ目長象虫):甲虫目の昆虫
 オサゾウムシ科 奄美諸島、沖縄諸島、八重山諸島、台湾などに分布 方言名:不詳
 名前の由来、『沖縄昆虫野外観察図鑑』に「上翅外縁の基部と翅端部に1対ずつ、計4個の黒紋をもつ」ことからとあり、ヨツメ(四つ目)はそれで分かる。ゾウムシは広辞苑に「象の鼻状に長く突き出した口吻をもち」とあることから分かる。が、オサについては資料が無く不明。オサゾウムシ科というゾウムシ科とは異なる科で、おそらく、ゾウムシ科に比べ、全体が細長いのでオサ(長)と付いたのではないかと思われる。
 ちなみに、オサゾウムシ科にはあの有名なコクゾウムシ(穀象虫)がいる。子供の頃、家の米櫃にいたのを何度も目撃しているが、大人になってからは見ていない。
 灰色粉が黒紋の周りを縁取っていて目のように見える。その灰色粉は落ちやすいとのこと。「生息地は林地や山地で、しかも局地的である」とあった。私の畑で発見。体長は12ミリ内外。成虫の出現は2月から8月。寄主はゲットウ、クマタケラン類。
 
 横から

 記:2013.5.28 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行

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