ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

オキナワテングスケバ

2014年08月29日 | 沖縄の動物:昆虫-カメムシ・セミ

 イバヤーでは無い

 イバヤーとは威張るの語尾「る」をERにして「威張る人」という意の沖縄語。沖縄語におけるERの法則は別項に譲る(いつになるか不明)として、イバヤーには傲慢な人という意味も含まれている。傲慢者には別にウグイムンという言葉もある。傲慢はそのままゴーマン、またはチーワクと言い、高慢はタカウチャギと言う。ちなみに断っておくが、ウグイムンもチーワクもタカウチャギも、今回、沖縄語辞典を見て私は初めて知った。威張ることでは無いが、私はウチナーグチに精通しているわけでは全く無い。
 沖縄語辞典をさらに調べてみた。で、知ったのだが、威張る、傲慢、高慢に相当する沖縄語はあるが、謙虚、謙遜に相当する沖縄語が無い。何故かと考えてみた。

  「クヌメェ(前)ーや、難儀しとぅらちニフェーどー。」
 「ヌーンアランさ、あぬアタイや朝飯めぇやさ。」
 「さすがやっさー、ィヤーが腕や日本一あらに?」
 「アンスカーアランよ、日本三とか四アタイやがら。」

 以上、友人の大工に仕事を頼んだ際の会話を想像してみた。和語に訳すと以下。
 「このあいだは、難儀してくれて有難うな。」
 「何でも無いよ、あれくらいは朝飯前さぁ。」
 「さすがだな、お前の腕は日本一じゃないか?」
 「それほどでもないよ、日本三番とか四番くらいかなぁ。」

  「それほどでもないよ・・・」は、文頭だけみると謙遜に聞こえるが、全体的には大工として日本国で三番目か四番目の腕前であると大層な自慢をしている。例えば、
 「さすがだな、お前の腕は村一番じゃないか?」と問うたら、
 「あたいめぇーてー!」と不機嫌になりかねない。そういった性格の人間が沖縄には多いと思われる。謙遜は倭国の美徳であり、南国の呑気な沖縄ではあまり流行らなかったのかもしれない。ちなみに、私は高慢では無い。が、謙虚とも全く言えない。

 テング(天狗)には「高慢なこと」という意味もある。オキナワテングスケバはテングと付いているが、けしてイバヤーでは無い。私の畑の作物を荒らすことは無い。畑の端っこの木陰になる辺り、そこの葉上などにいつもひっそりととまっている。

 
 オキナワテングスケバ(沖縄天狗透翅):半翅目の昆虫
 テングスケバ科 沖縄諸島、先島諸島に分布 方言名:不詳
 名前の由来は資料が無く正確には不明だが、スケバは翅が透けているから、テングは頭部が前方へ突出していて、天狗のようであるから、オキナワは沖縄に生息しているから、ということでオキナワテングスケバという名前だと思われる。。
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』に「サトウキビやイネの害虫。ススキ、ハイキビなどのイネ科雑草にも多い。」とある。サトウキビやイネの害虫であるならば、ウチナーンチュにとってどうでもよい虫では無い。しかも、沖縄に生息しオキナワと名前もついているからには方言名があるはずだが、しかしながら、どの文献にもその記載は無かった。
 畑にハイキビは無いが、ススキ、チガヤ、メイシバ、オヒシバ、エノコログサなどのイネ科雑草は多くある。したがって、時期(春から梅雨時)になると本種をよく見る。小さいけれども、鼻が突き出たような独特の形をしているので、すぐにそれと判る。
 体長は13ミリ内外。成虫の出現は4月から10月。寄主はイネ科植物、シマグワ。
 
 横から

 記:ガジ丸 2014.8.16 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『沖縄の野鳥』沖縄野鳥研究会編、(株)新報出版発行
 『沖縄釣魚図鑑』新垣柴太郎・吉野哲夫著、新星図書出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『日本の甲虫』(株)北隆館発行
 『水族館動物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団監修・発行
 『磯の生き物』屋比久壮実著・発行、アクアコーラル企画編集部編集

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