ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ツマムラサキマダラ

2011年11月04日 | 沖縄の動物:昆虫-鱗翅目(チョウ・ガ)

 正体を知った美人

 撮った写真の整理は、ある程度やっている。”ある程度”の程度は、ウチナーンチュの感覚では5割程度と思われるが、ウチナーンチュの中でも真面目な方の私は、6割程度ということになっている。それが何モノであるか不明、または、まだ調べていない写真は一括して「不明写真」ホルダーに収めているということも整理の内に含めれば、私は、撮った写真を100%整理しているとも言える。不明写真は300枚ほどあるが。

 判明写真は植物が60種、動物も60種ほどある。動物のうち哺乳類、爬虫類両生類、鳥類、魚介類、蜘蛛類多足類などを除いた昆虫類が35種ほどあり、35種の中で蝶蛾類が20種となっている。これまでも多くの蝶蛾を紹介しているが、まだあるのだ。
 未紹介のもののほとんどは蛾と呼ばれているもの、及び蛾か蝶の幼虫となっている。そんな中でただ一種、既に正体は判明していたが、未紹介の蝶がある。

 浦添市にある公園に、人がほとんど足を踏み入れないであろうと思われる一角があり、去年の11月、そこへ私の足が踏み入った。何かがいると気配を感じたのである。そこにはたくさんの昆虫がいた。数種類のチョウもいた。チョウの中でもある一種が目立って多くいた。そのチョウが目立っていたのは数の多さだけでなく、きれいな色をしていたからということもあった。美人を見るとその正体が知りたくなるように、きれいなチョウもすぐにその正体を知りたくなる。調べる。ツマムラサキマダラという名前であった。
 そうと知ってから7ヶ月が経っている。「何故すぐに紹介しなかったんだ」と問われれば、「忘れていた」ということであるが、7ヶ月もの間放って置いたのは、「釣った魚に餌は要らない」という気分が私にあったのかもしれない。悪い男だ。

 ツマムラサキマダラ(褄紫斑):鱗翅目の昆虫
 マダラチョウ科 台湾、、中国南部、東南アジア、インドに分布 方言名:ハベル
 ツマ(褄)を広辞苑で引くと「端の意」とあり、端は「へり。きわ。はし」とある。ツマグロヒョウモンのツマグロは「縁の黒いこと」で、ツマムラサキは「縁が紫」ということになる。であるが、縁というには、その面積はちょっと広過ぎるのではと私は思う。上翅表の端から半分くらいは紫。マダラ(斑)は「種々の色または濃淡の入りまじっていること」(広辞苑)のことで、それはその通り、中心部に向かって黒くなり、濃淡が入りまじっている。白い斑点もある。翅裏はアサギマダラに似ている。
 「国内では迷蝶」と書いたが、「迷ってきた?」とは思えないほど、私が発見した場所には多くいた。文献にも「1992年には、沖縄島、西表島で多数固体が採集された」とあり、「その後沖縄島では連続して発生」し、「地域によっては最も普通に見られるマダラチョウ」ともある。さらに、「このまま定着するかいなか・・・興味が持たれる」とあった。1992年にたくさん発生し、2006年にも私がたくさん見ているので、もう、定着しているといっても良いのではないかと思う。素人考えだが。
 前翅長48ミリ内外。成虫の出現は周年。食草は他の蝶に比べ多いようで、文献にはいくつも書かれてある。ガジュマルなどのクワ科イチジク属の他、キョウチクトウなどもある。どれも沖縄にたくさんある植物だ。食うに困らない→定着ということになる。
 
 雄1   
 
 雄2   
 
 雌1   
 
 顔   
 ツンとすました女王の顔にも見えるが、私はショッカーを思い出す。

 記:ガジ丸 2007.6.9  →沖縄の動物目次 →蝶蛾アルバム

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行

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