ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

スジシロカミキリ

2017年08月18日 | 動物:昆虫-甲虫目

 山地の虫1

 倭国から友人が訪ねてきた際、以前は彼らを車に乗せてよく遠出したものだが、最近はガソリン代をケチって遠出もしなくなった。去年の2月、友人の美人妻女Hさんに誘われて読谷まで出かけたのが久々の遠出、その前は2013年5月、埼玉の友人のKと巡った勝連、伊計島、津堅島周遊ドライブ、そこらも読谷も沖縄島中部であり、最後に沖縄島北部であるヤンバルまで出かけたのは、東京の友人Iを案内した2012年11月。
 私の行動範囲は2012年以前に比べると格段に狭くなっている。HPアップのための事務所がある宜野湾市、現在の住まいと畑のある西原町、月に1~2回は行っている友人Oの印鑑屋がある浦添市、月に2~3回は行っているスーパーがある首里石嶺。首里は那覇市の内だが、石嶺は(家と畑がある)西原町から近い。那覇市の中心、新都心や国際通り近辺は、ガソリン代をケチる今の私にとっては遠い場所となっている。

 前置きが長くなったが、遠出をしないのはガソリン代をケチっているという理由と、今持っている車が遠出には向かない(運転が疲れる)車だからという理由もある。遠出が嫌いということは無い、ヤンバルの景色と空気は大好きである。お金と時間に余裕があればいつでも訪れたいと願っている。ヤンバル(沖縄島北部の通称)へは行きたい。

 ヤンバルには、私が日常行動範囲としている沖縄島中南部では見られない草木や動物が生息している。それらに出会うのもヤンバルへ行く大きな楽しみとなっている。
 今回紹介するスズシロカミキリ、寄主はイタジイで、イタジイは街中にはたぶん無い、山地に生える樹木で、ヤンバルの山に多くある。従って、ヤンバルへ行けば出会える可能性は高い。ヤンバルではまだ出会っていないが、同じくブナ林の茂る八重山石垣島のバンナ公園で出合った。八重山は2011年9月に訪れた。楽しい旅だった。

 スジシロカミキリ(筋白天牛):甲虫目の昆虫
 カミキリムシ科 奄美諸島、沖縄諸島、八重山諸島に分布 方言名:カラジクェー
 名前の由来、資料が無く正確には分からないが、『沖縄昆虫野外観察図鑑』に「側面に1対、背面に2対の黄白色の条紋が走る」とあり、そこからスジシロ(筋白)であろうと思われる。カミキリムシの漢字表記は天牛、または髪切虫と広辞苑にある。
 奄美諸島のものが原名亜種で、沖縄諸島亜種、八重山諸島亜種に別れるとのこと。沖縄諸島亜種は沖縄島と久米島に分布し、八重山諸島亜種は石垣島と西表島に分布し、両者には会合部の白条の形状に多少の違いがあるとのこと。写真は石垣島産。
 体長は8~13ミリ内外。成虫の出現は4月から10月。寄主はイタジイ。

 
 成虫

 記:2016.4.11 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『学研生物図鑑』本間三郎編、株式会社学習研究社発行
 『昆虫の図鑑 採集と標本の作り方』福田春夫、他著、株式会社南方新社社発行
 『琉球列島の鳴く虫たち』大城安弘著、鳴く虫会発行