ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

クビキリギス/オガサワラクビキリギス

2011年06月25日 | 動物:昆虫-直翅目(バッタ他)

 恐怖の首切り

 サブプライムローン問題から端を発し、不況が世界を不安に陥れている中、不況の発信元であるアメリカでは突然解雇されるなどということが起きているらしい。怖いことだ。仕事が無くなれば路頭に迷う。それは、私にとっても身近な問題である。
 暢気な私でもやはり、首は切られたくない。このまま少なくとも60歳になるまでは働かせて貰いたいと願っている。ボロでもいいから屋根と壁のある家に住み、ボロでもいいから着る服や履く靴があり、生きるのに必要な食い物があり、できれば、安物でいいから酒も少々欲しい。街中を歩き回って食い物を漁り、野山を歩き回って草の葉木の実を捜し求めるのはきつかろう。できれば、そのような状況は避けたいと願っている。

 クビキリギスは、その名の由来が「1度大あごでかみつくと、首がちぎれても放さないところからきている」とあった。見上げた根性だとも言えるが、私から見れば「死んだらお終ぇよ」なのだ。どんな宝物を銜えていても、私ならすぐに放す。

 今回、バッタ目はバッタ亜目とキリギリス亜目に分れ、バッタの仲間は触角が短く、キリギリスの仲間は触角が長いということを覚えた。また一つ賢くなった。

 
 クビキリギス(首螽斯):直翅目の昆虫 
 キリギリス科 東北南部以南、南西諸島に分布 方言名:不詳
 キリギスはキリギリスの詰まったものと思われる。キリギリスはその鳴き声を由来にしている。クビについては『沖縄昆虫野外観察図鑑』に「1度大あごでかみつくと、首がちぎれても放さないところからきている」とあった。
 同書に「平地から山地にかけての草原に普通」とあったが、私の住まいの近辺ではめったに見かけない。また、雄はジーンと鳴くとあったが、未確認。
 体長35~40ミリ。緑色型、褐色型の他、稀に赤色型も見られるとのこと。夜行性で灯火にも飛来するとのこと。成虫の出現は周年。

 
 オガサワラクビキリギス(小笠原首螽斯):直翅目の昆虫 
 キリギリス科 体長40~45ミリ 方言名:不詳
 名前の由来は、小笠原にも産するクビキリギスということであろう。
 クビキリギスと本種の違いは、本種の方がクビキリギスより体長がやや大きく、翅端が直線的に尖っているとのこと。また、クビキリギスは頭頂の前半が太く、先端が丸くなるとのこと。私の写真ではクビキリギスの翅が途中から千切れているので、はっきり区別がつかない。図鑑と写真を何度も見比べて、それぞれをそれぞれと判断した。
 体長40~45ミリ。緑色型、褐色型がある。成虫の出現は周年。
 ちなみに学名、
 クビキリギスEuconocephalus thunbergii Stal
 オガサワラクビキリギスEuconocephalus pallides(Redtenbacher)

 記:ガジ丸 2008.11.3 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行