ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ムラサキオモト

2017年08月13日 | 沖縄の草木:草本

 私は若い頃、ギターを弾いていた。人前で弾いて、「へたくそ」と言われることは無いほどには練習もし、まあまあ弾けていたのだと思う。しかし今は、もうまるっきりダメ。ここ20年ばかりは、1年に数回ほどしかギターに触らないし、触ったとしても、ボロンとかき鳴らして、30分もしないうちに飽きてしまう状態。
 友人のYは、一緒にバンドもやっていたが、ギターの名手であった。私とは雲泥の差、すぐにでもプロとして活躍できるような技術を持っていた。その彼が、大学を卒業後、沖縄にやってきて、住み着いて、結婚し、子供もできて、家を建てた。
 彼もまた、歌を忘れたカナリヤになっていて、愛器のマーチンも既に売り払っており、10年以上もギターから遠ざかっていた。そんなある日のこと、彼が我が侘住まいにやってきて、私のボロギター(1万円の、おもちゃのような)を何気に弾いた。さすがに若い頃の鋭さと正確さは消えていたが、それでも、「ギターの天才」の片鱗は見せた。確かな技術は、衰えてもキラリと光るものである。「腕に覚えあり」と言えるのであろう。

 新築の彼の家には小さな庭があって、庭と土間との間の縁取りとしてワイセイムラサキオモトを植えてあげた。ところが、その数年後に訪れたときには、ワイセイムラサキオモトの多くが枯れ、小さな庭も無残な姿となっていた。ギターでははるかに及ばないが、植物を育てるという点では、どうやら私の方が勝っているようである。
 
 ムラサキオモト(紫万年青):花壇・地被
 ツユクサ科の多年草 中央アメリカ原産 方言名:なし
 オモト(万年青)はユリ科の多年草で別種だが、全体の形状が似ていることからオモトの名を貰ったのであろう。葉の下部が紫色をしているのでムラサキがつく。
 葉は根元から叢生し、高さ50センチほどになる。夏、花を付けるが、葉に隠れて目立たない。陽光地を好み、成長は速い。石組みの周りや高木の根締めとして用いられる。
 
 花

 
 ワイセイムラサキオモト(矮性紫万年青):花壇・地被
 ツユクサ科の多年生草本 メキシコから導入された園芸品種 方言名:なし
 ムラサキオモトの園芸品種で、草丈が低いことからワイセイと名が付く。
 高さは25センチほどに留まり、石組みの周りや高木の根締め、あるいは花壇の縁取りとしてはムラサキオモトよりも使い勝手が良い。葉の色も、ムラサキオモトよりムラサキが勝っている。「青は藍より出でて藍より青し」みたいなもの。
 陽光地を好み、成長は速い。ムラサキオモトと同じく、カタツムリの食害を受ける。

 記:島乃ガジ丸 2006.2.13 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行

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