ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

オウギバショウ

2017年07月17日 | 沖縄の草木:公園街路

オウギバショウ
 バナナの茎を根元から切ったことがある。大量の水がその切り口から流れた。バショウの茎を根元から切ったこともある。その切り口からも大量の水が流れた。
 オウギバショウは別名をタビビトノキ(旅人の木)というが、その由来は「葉の根元に水が溜まり、旅人がその水を飲んだということから」と文献にある。オウギバショウもバナナやバショウと同じバショウ科、「さもありなん」と納得できる。ただし、バナナとバショウは同属だが、オウギバショウは別属、葉の形は似ているが、全体の形状は大きく異なる。なので、オウギバショウを見て、バナナと間違えることは無い。
 「旅人がその水を飲んだ」というのが本当だとしても、たぶん、その旅人は日本人ではない。そんな水飲まなくても、昔の日本には美味しい水があちこちにあっただろう。タビビトノキの名称は英語名のTraveller's treeからきていると思われる。
 沖縄は、言うまでも無く南の島である。亜熱帯の島である。夏の直射日光の下は死ぬほど暑い。そんな中、徒歩で沖縄を旅する根性のある人がいるかもしれない。そしたらば、オウギバショウが飲み水を補給できるとなれば、道路の緑地帯の広いところに植栽して、そんな旅人の助けになればいい。・・・と思ったが、飲む人はいないか。
 
 オウギバショウ(扇芭蕉):公園
 バショウ科の常緑高木 マダガスカル原産 方言名:なし
 葉がバショウの葉に似て、扇状に開くことからオウギバショウ(扇芭蕉)という名前。これは実物を見れば、なるほどと納得できる。タビビトノキ(旅人の木)とうい別名もあって、それについては、『沖縄の都市緑化植物図鑑』に「葉鞘部に水がたまり、旅人がその水で渇きをいやしたことが名前の由来」とあった。
 ネットのサイトの多くには草本類とされていたが、高さは20mに達し、幹もヤシに似て木質化しているので木本とする。緑化樹としての扱いも常緑高木となっている。同じバショウ科のオウギバショウモドキは幹が木質化しないので、草本類扱いとなる。
 葉が横に大きく広がる見事な扇の形を見せてくれる。幅を取るので民家の小さな庭には不向き。木陰も1方向にしかできず、しかも太陽が上にある時にはほとんど影は線。なので、緑陰樹にもなりにくい。ではあるが、樹姿は面白く、景色になる。よって、街路樹よりも公園木に向く。陽光地を好む。耐潮風性は弱い。
 花は同じバショウ科の「ゴクラクチョウカに似ている」と文献にあったが、未確認。オウギバショウモドキの花はゴクラクチョウカに似ている。これは確認済み。それもそのはず、オウギバショウモドキはゴクラクチョウと同属であった。
 学名はオウギバショウ Ravenala madagascariensis J.F.Gmel
 オウギバショウモドキ Strelitzia alba Skeels
 
 花

 記:島乃ガジ丸 2008.5.13 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行

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