ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

トマト泥棒

2016年03月18日 | ガジ丸の日常

 往年の名作映画に『自転車泥棒』というのがある。私はそれを、確か学生の頃、どこぞの名画座でリバイバル上映されたのを観ている。観ているが、老化した私の脳味噌はその内容をほとんど覚えていない。ほとんど覚えていないが、とても切ない映画だったとはおぼろげに記憶している。大事な自転車を盗まれた父親が自転車泥棒をして、捕まって、それを見ていた息子と2人、辛く悲しい思いをする。貧乏が故に泥棒をしてしまった善良な父親の切なさと、無垢な少年の悲しさに私は涙したような気もするが・・・。
 さて、映画『自転車泥棒』は胸を締め付けられるような切ない名作物語であったが、ノーテンキな私が物語る『トマト泥棒』はちっとも切なくない駄作話。
     
 先日知合った近所の先輩農夫Sさんとユンタク(おしゃべり)した時、野菜泥棒の話も出て、「道傍に植えたゴーヤーなんかしょっちゅう盗まれたよ」とのことであった。私はこれまでに脚立大小2脚とシンメーナービ(とても大きな鍋)を盗まれたが、野菜はまだ盗まれていない、はず。私が気付かない程度に盗まれているかもしれないが。
 私の畑の野菜、人には盗まれていないが、動物にはやられている。カタツムリや、アブラムシ、ウリハムシなどの害虫にはこっぴどくやられている。どの野菜がどんな虫や動物にやられるかは、だいたい判っている。ネットを張ったりして対策をしているが、まだなお、防御は不完全のままである。そして今回、野菜を食害する新たな動物を発見した。

 畑には今、6株のトマトが植えられている。中玉が2株、ミニトマトが4株。1日に収穫できる量は、無施肥のせいもあるだろうがたいした量ではない。なので、トマトのほとんど全ては自家消費している。実が詰まっていて美味いトマトだと自画自賛している。
 去年までの経験から、トマトにはタイワンキドクガの幼虫が着き、食害することを知っているが、冬の間はタイワンキドクガもほとんど見えない。なので、害虫対策などはちっともしていなかった。が、1ヶ月半ほど前の2月中旬のこと、数個のトマトが地面の上に落ちていて、齧られているのを発見。6株のトマトをくまなく探したが、害虫らしきものは着いていない。「自然落下するほど熟してはいないぞ、何でだ?」と首を傾げる。
 それから数日の間、同じようにトマトが地面の上に落ちているのを見る。数は少なく1~3個なのだが、より熟しているものがやられる、美味しいトマトなのだ、なので大いに腹が立つ。食べ物の恨みは強いのだ。犯人を見つけ、恨みを晴らしてやると決意。
     

 犯人は数日後に判明した。2016年2月18日11時58分、その日も3個のトマトが落ちていて、その内2個は齧られていた。落ちたトマトを片付けた後、畑小屋の前で昼飯を食い、食後の1服をしていると、同日12時27分、1羽のシロハラがトマトを植えてある畝にやってきた。「こいつか犯人は」と思って見ていると、彼はそろりそろりトマトに近付いた。トマトの実の傍まで来るとトマトのより熟したものに飛び掛った。そこまで見て、彼が犯人であることを確信し、追い払う。おそらく、トマトに飛び掛る行動を何度か繰り返してトマトを落とし、それからトマトを食っていたのであろう。   
 同日夕方、さっそくシロハラ対策を講じる。地面から高さ80センチ程までトマトを囲むようにしてネットを張った。その数日後、高い位置にある実が齧られていたので、ネットの高さをさらに高くした。それから今日までは被害がない。
     
     

 シロハラは概ね、地面に積った枯葉などを突っついて、その下に潜んでいる虫などを捕食しているらしい。それを知っていたので、彼が畑の野菜を食害する虫も食ってくれるのであれば農夫の味方だと期待していたのだが、期待は裏切られた。以降、「オメェとは友達にならないぞ!」と私はシロハラを見るたび心の中で怒鳴っている。
 2度と私の美味しいトマトを食わせないということと、「オメェとは友達にならない」ということで、私は食い物の恨みを晴らし満足した。「別に、食い物は他にもあるし、オメェと仲良くしたいとも思って無ぇよ」と向こうも言いたいに違いないだろうが。
     

 記:2016.3.9 ガジ丸 →ガジ丸の生活目次

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