ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

老いてなお上を目指す人

2016年12月02日 | ガジ丸通信-その他・雑感

 今週は私にとって引っ越しという大イベントもあったのだが、それを後回しにしなければならない別の事件があった。事件と言うと大げさだが、それは何と二日酔い。
 喜びも悲しみも腹六分を信条としている私はあまり深酒をしない。一人で家飲みする時は概ね7時から9時までの間に発泡酒1缶に泡盛の薄い水割り3~4杯を飲んで終わる。それくらいだとほろ酔いとなって、気持ち良く眠りに着く。友人達と外飲みする場合もさほどは飲まず、7時頃から飲んだとして遅くとも10時頃には帰るようにしている。
 であったが、今週日曜日は、6時過ぎから飲み始め、2人でビール大瓶4本、発泡酒1缶を飲んで、泡盛4合瓶をほぼ空にした。相手は旧アパートの大家のNさん。
 Nさんを誘ったのは私の方、「今月一杯でアパートを出るので別れの盃(さかずき)でもいかが?」と誘った。私としては1人あたりビールの2~3缶でも飲みながら1時間程度のユンタク(おしゃべり)で済む予定だった。が、Nさんは「私が瓶ビールと刺身を準備するから、あなたは泡盛と水とその他の肴を準備してくれ」と言い、当日、6時過ぎにやってきて1時過ぎまでいた。Nさんは団塊の世代より少し下という年齢だが、団塊の世代に多いと思われる「飲む時はとことん飲むぜ」性格のようであった。

 大きなクーラーボックスを担いできたNさん、6時過ぎから1時過ぎまでの約7時間、大いに飲んだ。飲むペースも速かった。ビール4本の内3本はNさんの腹の中、ビールを飲み干すと泡盛の栓を開け、これも大いに飲んだ。最初「2合瓶で足りるはず」と思っていたが、「残ったら新居に持って行き、後日飲めばいいさ」と4合瓶を買っておいて良かったのだ。Nさんはまた大いに食った。「おにぎりも用意してくれ」と言っていた通り、飲んでも食事をするタイプ(私は飲む時ご飯類は食べない)のようであった。
 Nさんはそして、大いに語った。これまでの自慢とこれからの夢を多く語った。自慢の内、高校生の頃に始めたというクラシックギターは、飲んでいる最中に私のギターを見つけ、手に取り実演して見せてくれた。その腕前は確かに自慢するだけのことはあった。私など足元にも及ばない腕。Nさんはサンシンも上手で、弟子も1人いるとのこと。
     
     

 Nさんは公務員を永く努め、結婚し、子供2人をもうけ、広い土地を買い、家を建て、家の隣には収入源となるアパートも建て、定年後に畑地を購入し、農夫としても一時活躍し、大きな車を、自分用、奥さん用、畑仕事用の3台も持ち、子供2人を一人前の立派な社会人に育て上げ、常に髪を整え、小ざっぱりした格好のダンディーなオジサン。
 それに比べ私は、零細企業に努め、結婚もできず子供もできず、親の残した家土地を手放し、会社をリストラされて、農地を借りて、農夫としても収入を得ることができず、安い車を1台持ち、常に髪はバサバサで、みすぼらしい格好をした只のオジサン。
 そういった見た目とか財産とかだけでなく、Nさんは来年か再来年には高齢者と呼ばれる年齢であるのに、これから先はこんなことがしたいあんなことがしたいと、これからの夢も大いに語った。上を目指す人だ。それに比べ私は、10年後にはもっと田舎に、6坪ほどの家を建て、1人静かに暮らすことを考えている夢の無いオジサンである。
 常に上を目指しているから「とことん飲む」のであろう。仕事も遊びも全力投球だ。それに比べ私は、仕事も遊びも腹六分。でもそれでいいのだ、私は控え目なのである。

 記:2016.12.2 島乃ガジ丸

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