ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ガジュマル

2017年07月17日 | 沖縄の草木:公園街路

 ガジ丸が紹介する沖縄の草木、6ヶ月かかってやっと100本目。その記念すべき100本目にはガジ丸の名前の由来となっているガジュマルを選んだ。
 ガジュマル、沖縄の人ならおそらく誰でも知っている樹木。ほとんどの学校や公園にガジュマルの大木がある。したがって、子供の頃の想い出に登場する樹木としては、真っ先に思い浮かび、また、数多く出演する樹木であろう。枝が太く強いので、木登り遊びやブランコ遊びに適し、蝉も多く集まるので蝉取りに適し、太い幹は陣取りやかくれんぼにも使われた。ガジュマルが作る木陰には、暑い夏の日に大いに世話になったものだ。
 ガジュマルはまた、キジムナー(木の妖精)の住処としても子供たちに広く知られており、そういう意味で恐れられた。また、ガジュマルの老大木は多くの気根を垂らし、それが仙人の髭のように見え、霊力を持っているように思え、よって、尊敬されてもいた。
 高校生の頃、那覇祭りだったか何だったか忘れたが、国際通りが歩行者天国になる日があった。その日は仲間が連れ立って、首里(高校が首里にあった)から那覇へ下りて(首里の人はそう言う)遊ぶ。国際通りの南端、県庁の隣に那覇市役所がある。そこの庭にきれいな傘型のガジュマルが数本ある。その下で、首里高校の健康不良少年少女たちは集まって、輪になって、ギターを弾いて、流行の歌などを歌って、夜遅くまで楽しんだ。

 先週土曜日(17日)パレット久茂地へ行ったついでに、市役所までちょいと足を伸ばした。そのガジュマル、今も健在で、見事な傘型を維持している。その昔、ある肌寒い日に、寒そうにしているクラスの女の子に着ていたカーディガンを脱いで貸してあげた。恋が生まれそうになった。なんてことを思い出しているうちに妄想の世界へ入ってしまう。そして、ガジュマルを見に来た目的を忘れてしまい、そのまま帰ってしまった。バッグの中にはカメラを忘れずに入れてあったのだが、出すのを忘れたのであった。
 ガジュマルの根元に砂で台をこさえ、そこに線香をたててお祈りするとキジムナーが現れるという。子供たちはそんな話題で盛り上がるが、怖くて、実行する者はいなかった。キジムナーに私は3回襲われている。その話を含めキジムナーについてはまたいつか。
 
 ガジュマル(榕樹):公園
 クワ科の常緑高木。原産分布は屋久島以南、他。方言名:ガジマル、ガジマギー
 高さ20mに達する。枝を多く発生し、横に張り広げ、傘状の樹形となるため緑陰樹に向く。枝だけでなく気根(幹枝から発生する根)も多く出し、それが幹の一部になったりするので幹はどんどん太る。大きなガジュマルもその幹はたくさんの幹の集まりだったりすることが多い。横に張った枝の途中から気根が伸び、それが幹になることもある。どちらの場合も他の樹木には見られない幹の形状で、美しくもあり、神秘的でもある。そんな姿の老大木は神木霊木として扱われる。キジムナー伝説も、さもありなんと思う。
 強い剪定に耐えるので、刈込んで形を作ることができるが、上述のように大木となるので小さな庭には向かない。鉢植えにすると生育が押さえられ、また、半陰環境にも耐えるので、観葉植物として利用することができる。
 花は目立たないが、実の多さで開花のあったことを知る。結実期は3月から6月。
 名護市のヒンプンガジュマルは県の天然記念物。
 
 実
 
 幹
 
 市役所の
 
 銘刈の

 記:島乃ガジ丸 2005.3.25 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行

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