ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

アフリカシタキヅル

2017年06月20日 | 沖縄の草木:蔓蔦

 金曜日の職場がオープンした頃、店前に大きなパーゴラを作った。パーゴラとは「組んだ材に蔓をはわせた日陰棚」(広辞苑)とのことだが、材を組んで屋根の部分を格子状にした構造物ならば、別に、蔓が這っていなくてもパーゴラと呼んでいる。店のパーゴラは作ってから15年程になるが、蔓が這っていたのはその内の5年ばかりである。
 当初はむろん、そのパーゴラには蔓を這わせる予定であった。が、そこの床は全てタイル貼りだったので、植物を植える箇所が無かったのである。植木鉢を置けばいいのだが、どうせならでっかい鉢にしようと、植木鉢を自作することにした。型枠をこさえ、それに手練りのコンクリートを流し込んで作る。面倒で、たいそう難儀な仕事である。面倒で難儀そうとは初めから気付いていたので、「よっしゃ、作るか」と気合が入るまでに1年半かかってしまった。それから設計し、完成までにさらに半年かかったのであった。
 作った植木鉢をパーゴラの下に置き、土を入れ、1種類の蔓植物を植えた。店を訪れる人に甘い匂いを楽しんでもらおうと香りのする植物を植えた。園芸店でカロライナジャスミンという名前で売られていたものであった。

 カロライナジャスミン、ジャスミンという名だが、ジャスミンの仲間では無い。けれども良い香りはする。成長が遅く、屋根を這うようになるまでに数年かかった。這ったかと思ったら、屋根に這っていた部分が全て台風で吹き飛ばされた。それから数年後、喫茶店のオバサンが水遣りをサボったせいもあって、あえなく枯れてしまった。

 
 アフリカシタキヅル(阿弗利加舌切蔓):フェンス・パーゴラ
 ガガイモ科の常緑蔓性低木 アフリカ原産 方言名:なし
 シタキソウ(舌切草)という日本に自生するガガイモ科シタキソウ属の植物がある。同科同属でアフリカ産、そして蔓性なのでアフリカシタキヅルという名。園芸店では別名のマダガスカルジャスミンという名前で売られている。アフリカという地域をもう少し狭めてマダガスカル、花に芳香があるからジャスミンということであろう。であるが、ジャスミンは別科。他にマダガスカルシタキソウとも呼ばれる。
 葉は厚く皮質。葉の腋から花茎を出し数個の花が固まって咲く。芳香のある白い花。開花期について詳しい資料は無かったが、文献の写真は8月。ガジ丸の写真は6月。職場のもの、今はもう枯れて確かめようも無いが、3月頃には咲いていたと覚えている。
 巻きつき型のつる性植物。園芸店の鉢物には行灯仕立てのものを多く見る。果実は卵形で、鶏卵よりずっと大きい。熟れてくると裂開する。中には綿毛がある。
 オキナワシタキヅル(オキナワシタキソウ)という植物もあるらしいが、私は見たことが無い。シタキソウの分布は本州以南、南西諸島、台湾など。花期は初夏。
 
 花

 記:島乃ガジ丸 2006.6.25 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行

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