ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

何たる!ソッコウ

2004年10月11日 | ガジ丸通信-沖縄関連

 スットコドッコイなウチナーンチュは、環境(のうち今回は景観)よりも開発を優先して、せっかくの景色を台無しにしたりもしている。去年、渡名喜島を訪れた時の話。

   何たる!ソッコウ

 鋭いシュートをキーパーが受け止め、すかさずそのボールを蹴って前線の味方へパスする。ボールを受けた選手が、すぐさまその場で相手ゴールへ蹴りこみ得点する。その間、わずかに10秒。そういった「何たる速攻」という意味の「ソッコウ」では無い。
 渡名喜島は、渡嘉敷、座間味等の島々と久米島との中間辺りに位置する小さな島で、訪れる観光客も座間味などに比べれば遥かに少ない。それは全く、交通の便の悪さに原因があるものと思われる。他の離島に比べて、時化による船便の欠航の回数が多い。不意の欠航は観光客にとって不安材料となる。一昔前に比べればだいぶ良くなったとはいうが、それでも、台風はもちろん、冬の季節風で海が時化ると船が港に接岸できない。他島の港は問題無い時化であっても、渡名喜島はそうなる。港へ入る海上の道が狭いせいなのだ。
 先週、出張で渡名喜島へ行った。1泊2日の予定だったが、時化のため船が欠航し2泊となった。3日目もどうなるか不安だった。1組の替えしかなかったパンツと靴下を洗濯しなければならない。半乾きのパンツを替わりばんこに穿かなくちゃならないのだ。
 結果、不安は杞憂に終って3泊はせずに済んだのだが、それにしても、台風でも無いのに欠航なんて、まさしく孤島だ。観光客が少ないというのも納得できる。しかし、観光客が少ないということは、観光地化されていないということで、他島に比べて、ここはあまり荒らされていない。金欲と色欲の渦巻くケバケバしさは微塵も無い。
 民宿も去年までは1軒しかなく、今年、3軒に増えたばかり。部落には食堂が無い。喫茶店も飲み屋も、カラオケ屋も釣具屋も無い。ましてやコンビニも当然無い。看板を出していない小さなマチヤグァーが4軒と、これまた看板の無い、民家の庭先にポツンと建っている小さな魚屋が1軒あるだけだ。ちょっと洒落た食品店が不釣合いに1軒あった。
 全戸およそ250戸のうち、人が住んでいるのは150戸。残り100戸は空き家。人口は約450人。島全体の面積のうち平野は約1~2割。そこに全戸数と郵便局、役場、公民館、港、小中学校などの公共施設および畑がある。島の面積の大部分は山野だ。昔は段々畑もあったらしいが、今はそこも荒れて、草地となっている。道路は島をほぼ1周するようなのがあり、ところどころの高台に展望台も設けられている。眺めは絶景だ。
 渡名喜島そのものがカルスト地形で風光明媚な島だ。他の離島ではあまり見られない、例えて言うと中国の桂林のような景色、そびえ立つ岩壁に迫力がある。感動する。
 ほとんどの民家は木造赤瓦。平野部が少ないため密集している。部落内の道路は全て砂敷きの舗装となっており、多くは幅員2mほどのスージ(小道)だ。塀は、元は全て石垣だったらしいが、ハブ対策のため、今では多くがブロック塀となっている。せっかくの木造赤瓦が台無しだが、百歩譲ってそれは許そう。部落内の全ての砂敷き舗装の中央に幅45cmのコンクリートの側溝が、どうだと言わんばかりに走っている。何のための砂敷きなんだ。景色がまるで台無し。万歩譲っても許せない「何たる!側溝」なのだ。

 記:2003.1.31 ガジ丸

ジャンル:
ウェブログ
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 濃い墨汁 | トップ | 基地の跡の夢 »

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。