ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ヒゲナガヘリカメムシ

2014年04月25日 | 沖縄の動物:昆虫-カメムシ・セミ

 無視できる虫

 名は体を表す、広辞苑によると「名はその実体がどのような物かを示している。名と実体とはうまく合っている」とのことだが、動植物の名前の由来を調べていると、まさしくその通りというものに出会える。今回紹介するヒゲナガヘリカメムシもその一つ。
  下の説明文にも書いたが、カメは「頭部の突き出た形がカメに似ていることから」でカメムシの総称となっており、ヘリは「体の側面の縁が出ているから」でヘリカメムシ科の総称となっており、ヒゲナガはおそらく「触角が長いから」であろう。触角(髭の喩え)が長く、縁が出て、頭部が突き出た虫ということになる。
 名前の由来に興味を持って調べたりしている内に、素人オジサンもそういうことが理解できるようになり、名前の由来について資料の無い種類についても、ある程度自分なりに推量することもできるようになった。「どうだい!」と威張っていいと思う。

 「どうだい!」と威張って、しばらくして、「ちょっと待てよ」と思い直した。
 「いやさ、そもそも虫とは何だ?虫という名の由来を俺は知らない」となったのだ。

 虫、広辞苑を引いてもその名の由来は書いていない。ムシ、虫の他に「蒸し」、「夢死」、「苧」、「無始」、「無死」、「無私」、「無視」などがあった。この中で虫に繋がりそうなのは、私見では「無私」と「無視」。
 虫には自我が無い(無さそう)ので、無私の生き物ということから来たのではないか。あるいは、取るに足りない生き物、無視できるものということからかもしれない。

  虫に自我があるかどうか、虫に訊いたことも無く、虫の脳味噌を調べたことも無いので私には判断できない。腕に集った蚊を私は叩き潰す、その時、傍にいた別の蚊が彼の女房だったなら、「何すんのよ、あんた!私の夫を殺すなんて酷いよ、少しくらい血を吸わせて貰ったっていいじゃない!」と、もしかしたら思っているかもしれない。
 虫は無視して良いものかどうかについても私には断定できない。無視できる虫も多くあるが、腕に集る蚊や食べ物に集る蝿などを私は無視できないし、蜂の類も刺されないよう気をつけている。畑の野菜を食い荒らすカタツムリやアブラムシの類には憤慨するし、土壌を良くしてくれるミミズを見つけた時は「ありがとうね」と感謝している。

 ヒゲナガヘリカメムシは竹類の害虫らしいが、また、タケノコは私の大好物であるが、今のところ私の畑や近所の畑に食用の竹は植えられていない。なのでヒゲナガヘリカメムシ、私の畑に現れたとしても今のところは無視できる虫の一つである。

 
 ヒゲナガヘリカメムシ(髭長縁亀虫):半翅目の昆虫
 ヘリカメムシ科の昆虫 琉球列島、東台湾などに分布 方言名:フー
 名前の由来、カメムシは「頭部の突き出た形がカメに似ていることから」、ヘリは「体の側面の縁が出ているカメムシの仲間ヘリカメムシ科の総称」。ヒゲナガについて資料はないが、触角が長いからであろう。髭は「触角の俗称」と広辞苑にもあった。
 体長は20ミリ内外、全体の大まかな形はアシビロヘリカメムシに似ている。本種は名の由来となっているように触角が長いのが特徴。触角の先が橙黄色とあり、それも特徴らしいが、私の写真ではボケていて確認できない。
 分布として琉球列島と書いたが、『沖縄昆虫野外活用図鑑』によると島は限定されているようで、「西表島、石垣島、沖縄島、奄美大島」とあった。
 同書に「若い竹の茎に寄生し加害する」とあって、確かに最初に私が見たのは親戚の庭にあった竹(若くはなかったが)の茎であった。その次に見たのはツルソバらしき茎の上、場所は那覇市の街中にある公園、近くに竹類があったかもしれない。
 同書にはまた、「冬期は軒下などで集団を作り越冬する・・・時には500頭ほどの集団となる」とあり、それはそれはもうカメムシの大集団、壮大であろう、これはちょっと見てみたい。冬は軒下に集団、その他は竹類の周辺にいて、出現は周年。
 
 竹についていた2匹、夫婦かも。

 記:2014.4.24 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行

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