ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

罵る言葉 フラー

2016年11月04日 | 沖縄04行事祭り・生活風習・言葉

 10月28日まで糞暑かったのが、29日にいくぶん和らぎ、30日は雲が多かったこともあるが、たまに顔出す太陽も時期相応の、いかにも秋(沖縄の)らしい日差しとなって、日向の作業でも汗が滲む程度だった。それまで、太陽に向かって、
 「アホッ!バカッ!糞ったれ!」などと文句を垂れていた私であったが、「太陽もやっと正気に戻ってくれたか」と穏やかな気分、作業も進んで、1畝を耕し終えた。
 ところがどっこい、翌31日、風は秋風に相違ないが、日中晴れて、その太陽の下はまたも真夏となった。午前10時までにTシャツはびっしょり。午後になるとさらに暑くなって、頭から額から汗が流れ、顎からポタポタ落ちる。あまりの暑さに腹立って、
 「アホッ!バカッ!糞ったれ!」などの他、「フラードゥヤミ!アチャ(あした)からや11月ドーヒャー!」とウチナーグチでも罵り言葉を吐いていた。
 10月27日付ガジ丸週一日記に日向の気温(10月26日午後1時頃)を写した写真を載せたが、その時は45度あった。31日の午後、日向が余りにも暑かったのでまたも計ってみたら、その時は何と50度もあった。時刻は午後2時半、前に計った午後1時より2時半の方が暑いのであろうと思われるが、それにしても、何ちゅう気温。
     
 
 このところ沖縄の言葉についての紹介が続いているが、今週別頁の『ケンカの元』を書きながら、前に紹介した『タッピラカス』、『タックルス』を読み返していたら、「口喧嘩ならもっといろいろ使えそうなのがあるぞ」と気付き、今回は罵り言葉の紹介。
 上記の「フラードゥヤミ」は、フラーがフリムン(狂れ者)の簡略系で「バカ者」という意、ドゥは「で」ヤミは「あるのか?」という意。これに主語を加えると「ィヤーヤ(お前は)フラードゥヤミ」となる。もちろん、「フリムンドゥヤミ」でも同意となる。ちなみに、「狂れる」は広辞苑にあり、「常軌を逸する。普通でない」という意。
 バカに似た意味では「ゲレン」、「ポッテカスー」、「トットロー」というのもある。私が中学の頃、私の周りには今で言うヤンキー、その頃は不良と読んでいた連中がウヨウヨいた。彼らはよくケンカした。殴り合う前に彼らはそういった言葉を吐いていた。
 「ゲレン」、「ポッテカスー」、「トットロー」はいずれも沖縄語辞典に載っていないので、由緒正しい沖縄語ではないのだろう。私の感覚ではゲレンは「気違い」、ポッテカスーは「アホ」、トットローは「間抜け」といったニュアンスと捉えている。
 「ゲレン」、「ポッテカスー」、「トットロー」はいずれもケンカの際だけでなく、親が子を叱る時にも使われた。私は父母や祖父母にそれら3つの言葉で怒鳴られた経験がある。その他、「トゥルバヤー(のろま)」というのもあるが、実際、のろまであった私はその言葉で最も多く叱られた。他に・・・躾の言葉については次回に詳しく述べる。
     

 ちなみに、「アホッ!バカッ!糞ったれ!」をウチナーグチにすると「ポッテカスー!フリムン!クスマヤー!」となる。「クスマヤー」については既に紹介済み。クスは糞の沖縄語読み、マヤーはマユンという動詞の変化したもので「~する人」という意になる。マユンは日本古語の「まる」と同じ。「まる」は広辞苑にあり、放ると漢字表記し、「はいせつする。大小便をする。」という意、「ひる」とも言う。
 「ひる」で思い出した。罵る言葉に「ヒーヒヤー」ともあった。「屁をひる人」という意。誰もが屁をひるのだが、特にたくさんひる人というニュアンスがあると思う。

 もう1つちなみに、私が「フラードゥヤミ!アチャからや11月ドーヒャー!」と太陽に向かって罵った日の翌日11月1日はまあまあ涼しくなり、翌2日はさらに涼しく、夜中寒くて目が覚めたほど。29日の最低気温は25.2度、30日は24.3度、31日は23.5度、1日は22.0度、2日は21.6度、4日間で4度近くも下がりやがった。階段を3段ずつ降りるような急激な下がり方。「体調崩すぜ!」とまたも愚痴る。
 冬物寝具の掛け布団は押し入れにあるが、布団を出すほどの寒さでは無い。タオルケットで十分。ところが、7月下旬には済ませてあった引っ越し準備で、冬物衣料の一部、タオルケットなどは段ボールに詰めて畑小屋の中だ。9月頃には引っ越しを済ませているつもりだったのだ。例年の10月だと寝る時にタオルケットが必要となる。それまでにはいくらなんでも引っ越しを終えているだろうという甘い考えだったのだ。そういった甘い考えの人のことも「ポッテカスー」とか「ノータリン」と呼ぶ。私がそうです。
     

 以下、沖縄語辞典による説明。
 フラー:気違い。気のふれた者。また、馬鹿者。
 フリムン:ならず者。馬鹿。気違い。狂人。(抜粋)
 トゥルバヤー:ぼんやりしている者。トゥルバイムンも同意。
 クスマヤー:沖縄語辞典にはクスクェーがあり、糞喰らえという意。
 ヒーヒヤー:沖縄語辞典にはフィーフィラーがあり、よく屁をひる者という意。
 ゲレン、ポッテカスー、トットロー、ノータリン等は沖縄語辞典に記載なし。

 記:2016.11.3 ガジ丸 →沖縄の生活目次

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