ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

オキナワウスカワマイマイ

2011年05月06日 | 動物:魚貝類

 一寸の虫の見上げた魂

 私の畑には今、キャベツ、レタスなどの葉野菜が9株植えられている。それらの葉野菜をカタツムリが食害する。私の畑にはカタツムリがたくさんいる。彼らは新芽の柔らかいところが特に大好きで、9株のうち3株は、新芽を出せばすぐに食われるので、ほとんど成長していない。そのうち枯れることになるであろう。ところが、彼らは、残りの6株については貪欲には食わない。3枚葉っぱがあると2枚は残してくれる。で、この6株は順調に生育している。畑の野菜など根こそぎ殺してしまえなどという非人道的なことを彼らは好まないのかもしれない。だとすると、なかなか見上げた一寸の虫の五分の魂だ。

  私の畑の野菜たちは完全無農薬有機栽培であるので、元々、殺虫剤の類は使用しない。ただ、虫が嫌がるものは、ほんのまれにだが、使っている。それは島トウガラシを漬け込んだ泡盛。沖縄ソバのソバ屋さんに置いてあるコーレーグスという調味料と同じ物。これを噴霧器に入れて、野菜に吹き付ける。虫たちは死ぬことは無いが、強烈に辛い(肌に掛かってもヒリヒリする)ので、彼らも1、2日は近づけない。
 今期はしかし、一寸の虫の五分の魂に敬意を払って、私はそのコーレーグスも使っていないでいる。甘い考えだが、カタツムリの魂を信じることにしている。

 
 オキナワウスカワマイマイ(沖縄薄皮舞舞)
 オナジマイマイ科。貝径2cm。方言名:チンナン。
 沖縄の北から南まで、野にも山にも、街にも村にも、庭にも畑にもどこにでもいるカタツムリ。もっともよく見かけられる。雨の日、私の畑にウジャウジャ出てくる。
 沖縄には他にシュリマイマイ、ヤンバルマイマイなど数種いるようだが、職場の庭にはそれらと別の種と思われるカタツムリがいる。それはでかい。3センチ以上はある。写真を撮っていないので、図鑑と照らし合わせができない。同僚の話では、最近やってきた外来種とのことだが、今のところ何者かは不明。
 よく見るカタツムリにはもう一つ、あまりに大きいのでカタツムリと呼ぶにはちょっと抵抗があるが、アフリカマイマイという外来種がいる。これについては後日、別項で。

 記:ガジ丸 2004.12.24 →沖縄の動物目次
 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『沖縄釣魚図鑑』新垣柴太郎・吉野哲夫著、新星図書出版発行
 『水族館動物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団監修・発行
 『磯の生き物』屋比久壮実著・発行、アクアコーラル企画編集部編集