ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

七転び転び

2014年10月17日 | ガジ丸通信-その他・雑感

 9月27日、友人Iの結婚披露パーティーが東京の国立市で行われ、私も参加した。参加して、皆の前で沖縄民謡を1曲披露した。1曲披露はパーティーの3週間ほど前に新郎Iと共通の友人であるT女史から依頼されていた。その数日後から練習した。
 私が選んだ1曲は『べーべーぬ草刈いが』という子守唄。前奏、唄、エンディングまで30秒ちょっとの短い曲。ボロが出る前に終わらそうという魂胆。サンシンの伴奏も弾き易い、覚え易いように自分で考え、毎日では無いが少しずつ練習した。練習でも完璧に弾けるまでにはならなかったが、テキトーにはできるようになっていた。
 ウチナーンチュのテーゲー(大概、適当という意)性質を正しく受け継いでいる私なので、「テキトーに弾けるようになった」は「人前で弾いても大丈夫」となり、本番でも特に緊張することはなかった。もちろん、テキトーなのでいくつかのミスはあった。

 ウチナーンチュはテキトーと言ったが、ウチナーンチュのプロのミュージシャンはそうではないはず。プロはプロだ、完璧に弾けるよう練習もしている。じつは、こんな私でもいつかはプロのようにミスなく完璧に弾けるようになりたいと思っている。弾きたい曲も決まっている、『ヒヤミカチ節』。全然練習していないので、達成は難しいが。
 私の好きな沖縄民謡『ヒヤミカチ節』。既にガジ丸HPの2011年7月付記事『お勧め民謡 ヒヤミカチ節』で紹介済みで、その中に歌詞を少し載せている、その6番、
 ナナクルビ(七転び)クルビ(転び) ヒヤミカチ ウキリ(起きなさい)
 我シタ(我らの)クヌ(この)ウチナー シケ(世間)にシラサ(知らせよう)
 「七度転んでも えいっと起きなさい 我らのこの沖縄を世間に知らせよう」といった意味。戦後の荒廃した沖縄を見て作られた唄だ。早い曲で、サンシンの音も多くて弾くには難しい曲、だけどいつかはと思っている。思ってはいるが・・・はてさて。

  10月11日から12日にかけて沖縄を襲った台風19号、強烈な風が、前代未聞と言ってもいい位長い時間吹いていた。前日10日のお昼に台風対策を済ませた畑、その後は「どうか無事でありますように」と祈るのみ。作物がダメになるのはまだいい、種を播き直せばいい。心配なのは畑小屋、吹き飛ばされていたらその修復に金と時間がたっぷりかかる。もしもその時は、『ヒヤミカチ節』を歌いながらコツコツやるしかない。
 祈りながら12日の夕方、まだ台風の吹き返しの風が強く吹く中、畑を見に行った。
 バナナが数本傾いていた。パパイアの葉 が吹き飛ばされ、台風8号による痛手からやっと立ち直って花を着け、実を着けていたのにそれらも吹き飛ばされた。グヮバが1本倒れていた。たくさんの実を着けてくれていたアセロラが根こそぎ倒されていた。やっと実を着けていたヘチマも吹き飛ばされ、ゴーヤーもナスもピーマンもオクラもほぼ全滅。
 それでも、7月に襲来した台風8号に比べると被害は少ない。被害は少ないが、これでまた当分の間、畑からの収入が得られないこととなった。くそーっ。しかし、ここで挫けてはいられない。立ち直ってやる。七転び転んでも負けねぇぞ。
 「負けねぇぞ」と一旦は思ったのだが、バナナやグヮバの立て起こしなどをしている時にふと、「勝つと思うな、思えば負けよ」という美空ひばりの歌『柔』が頭に浮かび、何で俺は自然相手に闘っているんだろう?と疑問を持った。この話は次に続く。
          
          

 記:2014.10.17 島乃ガジ丸

 参考文献
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行 
 『正調琉球民謡工工四』第二巻

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