ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ダイコンハムシ

2014年06月06日 | 動物:昆虫-甲虫目

 親子でカブ泥棒その2

 テレビを観ないので「アキバ48のメンバーが刺された」というニュースを聴いても、アキバ48の誰それの名前も顔も全然浮かばない。最近ラジオでよく聞く「ライン」とかいう言葉も何なのか判らない、メールの進化したものだろうか?
 アキバ48やラインを知らなくても私の生活に何の不具合も無い。私の生活に直接の影響があるかどうか不明だが、少なくとも未来の沖縄には影響があると思われるTPPの行方や憲法改正問題には多少の興味があり、普天間飛行場返還、辺野古へ移設、高江にヘリパッド新設、沖縄県知事候補などには大いに興味がある。
 しかし、今、私が最も気にしているのは虫。私の生活に大きな影響を与えている虫。その中でも畑の作物に被害を与える虫。奴らのせいで私は私のこれからの生活に大きな不安を抱えている。何しろ、作物ができない、できたとしても売れないのだ。

  ダイコンとカブはほぼ全滅、ダイコンにはニセダイコンアブラムシがうじゃうじゃ集っていて、カブにはキスジノミハムシがうじゃうじゃ集っていた。どちらにもヒメナガメはちょこちょこいて、どちらにもダイコンハムシが少しだけいた。
 この4種は写真を撮って、何者か調べ、いずれもアブラナ科の作物を食害する害虫であることが判った。キスジノミハムシとダイコンハムシの幼虫は、ダイコンやカブの主要な売り物であるところの根も食害し、商品価値を下げるということも判った。親子でカブ泥棒なのである。まあ、ダイコンハムシは少ないので許せるが。

 昆虫や植物の勉強をしていて最近知った言葉がある。「十字花科」、「じゅうじかか」と読む。科は分類学でいう科、十字花は、花が十字形をしているところから来ているのであろう。「アブラナ科の旧称」(広辞苑)とのこと。
 新しい言葉は覚えないが、こういった古い言葉はすんなり目から脳へ入っていく。10年後が不安になる。親戚友人の孫やひ孫たちが訪ねてきた時、「煩ぇ!知らぬ言葉でべちゃべちゃしゃべるな、オジーは余計孤独になるじゃねぇか!」と、古い言葉でしか話さない偏屈で頑固なオジーになった私は、子供たちにそう怒鳴らないだろうか。

 
 ダイコンハムシ(大根葉虫):甲虫目の昆虫
 ハムシ科 本州以南~南西諸島、台湾、東南アジアなどに分布 方言名:不詳
 名前の由来、資料は無いが、アブラナ科野菜の害虫で、ダイコンの葉も肥大根も食害することから「ダイコンに着くハムシ」ということで間違いなかろう。ハムシは「成虫・幼虫ともに植物の葉を食害」(広辞苑)でハムシ(葉虫)なのであろう。
 体長3~4ミリ内外と小さい。同じくアブラナ科の害虫キベリノミハムシは体長3ミリ内外で縦長である。本種は丸く、横幅がある分大きく見える。
 寄主はダイコンなどアブラナ科の植物で、アブラナ科野菜の害虫。成虫は葉を食べ、幼虫は根を食害する。「湿度の高い畑で発生することが多い」とのこと。
 成虫の出現は周年。私の畑では、キベリノミハムシに比べると数はずっと少ない。

 記:2014.6.1 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『学研生物図鑑』本間三郎編、株式会社学習研究社発行