ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

クロマダラソテツシジミ

2011年11月04日 | 沖縄の動物:昆虫-鱗翅目(チョウ・ガ)

 ソテツ丸坊主の原因

 同僚のTが「あちこちでソテツが枯れかかっている。虫がついているみたいだ。」というので、ネットで調べた。2007.9.22の八重山毎日新聞の記事があった。
 それによると、ソテツを食害しているのはクロマダラソテツシジミという名のチョウ、その幼虫がソテツの新芽を食べるみたいである。石垣島では去年(2007年)に大発生したようだ。クロマダラシジミは南アジアに分布し、時々北上するみたいである。地球温暖化の影響で、時々がたびたびになり、やがて常駐ってことになるかもしれない。

 先だって海洋博公園を訪ねた折、そこのソテツに、新芽を枯らしているものが多くあった。辺りを見渡すと、シジミチョウがたくさんいた。いくつか写真を撮る。それがクロマダラソテツシジミかどうかは、家に帰って図鑑と見比べる。しかし、図鑑の写真と私の写真とでは翅の模様は似ているが、色がちょっと違う。で、保留とする。
 11月中旬、時々訪ねている近所の石嶺図書館へ行くと、そこのソテツが丸坊主になっているのに気付いた。よく見ると、その新芽の部分にシジミチョウがいた。海洋博公園で見たのとそっくりのシジミチョウ。幼虫は発見できなかったが、やはり、こいつがクロマダラソテツシジミであろうと確信する。おそらく、色は個体差があるのだろう。
     
     

 クロマダラソテツシジミ(黒斑蘇鉄蜆):鱗翅目の昆虫
 シジミチョウ科 南アジアに分布 方言名:ハベル
 図鑑の写真を見ると、雌の翅表に黒っぽい縁取りがある。クロマダラは黒い斑ということで、おそらくその翅の模様から。ソテツは幼虫の食草がソテツだから。シジミは、シジミ貝に似ているということから名付けられたシジミチョウの仲間だから。
 1996年発行の『沖縄昆虫野外観察図鑑』に「分布:南アジア。日本では迷蝶もしくは偶産。」とあり、その説明文の中にも「沖縄島では、1992年に・・・初めて確認・・・1993年冬を最後に、・・・確認されていない。」とあったが、八重山では何度か発生しており、今年(2008年)、沖縄島で大発生している。沖縄島の北から南までいる。あまりにもたくさんいるので、近年になって定着したのかもしれない。
 前翅長15ミリ内外も『沖縄昆虫野外観察図鑑』にあったが、私が見たものはどれも20から30ミリはあったように思う。同書の写真ではまた、翅表の色が青いが、私が見たものはどれも色が薄かった。翅裏の模様はほとんど一緒。
 「ソテツの新芽だけを食べる」とも同書にあったが、クロマダラソテツシジミにやられたソテツは、新芽だけじゃなく全ての葉が消えて、丸坊主になっていた。
 
 成虫1  
  
 成虫2  
 
 幼虫
 「ソテツの新芽だけを食べる」と文献にあった通り、新芽を食べている幼虫。

 記:ガジ丸 2008.11.17  →沖縄の動物目次 →蝶蛾アルバム

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行

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