ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

野生の力

2008年05月02日 | ガジ丸通信-環境・自然

 4月の中頃の明け方、ネコの唸り声に目が覚めた。声はごく近い。二匹いて代わる代わる唸っている。ケンカしているみたいである。声はしだいに大きくなっていく。その大きさから、ごく近いの”近い”は1メートルほどの距離だと感じられた。
 カーテンを開けて外を見る。ベランダの塀の上に、腹側が白でその他が黒のネコが立っていた。確かに彼は、私の頭から1メートル先の距離にいた。彼の目の前、正面の1メートル先には別のネコがいる。玄関の傍の物置の上で時々昼寝している奴だ。ふてぶてしい面構えと体つきをしているトラネコだ。両者睨み合って、唸り合っている。

 煩いので、白黒ネコをベランダから追い出すことにする。で、ベッドから起きる。ちょうどその時、唸り声が怒鳴り声に変わり、ガタガタと音がし、ガリガリと金網を引っ掻く音がした。トラと白黒は金網越しに殴り合いをしているみたいであった。
 白黒ネコはその時初めて見たので、たぶん、流れ者のネコだと思われる。トラネコは以前からこの辺にいる。今は私の部屋の周りを棲家にしている。
 「おー、兄ちゃん、どこから流れてきたか知らねぇが、ここは俺の縄張りだ。勝手に入ってきちゃあ困るぜ。出ていきな。」
 「どこで何しようと俺の勝手だ。お前の指図は受けねぇ。」
 「何だとー!コノヤロウ!」となって、ケンカなのだろう。しかし、他人のベランダに勝手に入ってきて、朝っぱらからケンカするなんて、何て奴らだ!と私は思う。

  好きな人もいるかもしれないが、私は猫の糞が大嫌いである。ベランダに糞をされる(過去に2度ある)と、そのあまりの臭さに、飯が不味くなった。で、ベランダにネコが入ってこないように木枠を設置し、全面に網を張ってある。さらに、木枠の上部にネコが上らぬよう、ベランダの塀の上をネコが通らぬようにそれぞれ金網も張ってある。
 そこまで念入りに防御しているのは、14年に渡る私とネコとの戦いの歴史から学んだ上でのことだ。ネコは概ねチャレンジャーである。入りにくいところに入りたがる。困難を前にして逃げることを潔しとしない性格を持っている。さらに、ネコは体がすごく柔らかい。ごく僅かな隙間からも出入りできる能力を持っている。そういったことを、14年の戦いから私は学んできた。ということで、金網なのであった。
          

  そんな完璧な防御をしている木枠の内側にネコがいる。トラネコは木枠の外側だが、白黒ネコはこちら側である。「おめぇは忍者か?あるいは超能力者か?」と呟きつつ、そのネコを追い出した。どこから逃げるのか興味があったのだが、ネコは「前門の虎、後門の狼」となって窮したのか、塀の上から1階へ飛び降りた。4メートルの高さがある。大丈夫か?と一瞬思ったが、「エーイッ、ネコに情けは無用」と思い直す。
 その日の夕方、仕事から帰ってすぐにベランダの防御を見直す。トラネコと白黒ネコがにらみ合っていた間に金網がある。その金網の上部に7、8センチほどの隙間がある。まさか金網をよじ登って、尖った針金の痛みを堪えてまで、と思ったが、他には出入りできそうな箇所は無い。「そうまでしてやるか」と、私は野生の力に感心してしまった。
          

 記:2008.4.22 ガジ丸
 →音(ネコのケンカ「Neko080420.mp3」をダウンロード

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