ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

土着民でござる

2015年12月18日 | ガジ丸通信-沖縄関連

 ウチナーンチュとは沖縄語で、ウチナー(沖縄)、ン(の)、チュ(人)という意。ヤマトゥンチュも同様に大和の人の意となる。ということで、アメリカンチュという言い方も成り立つと思われるが、アメリカ人のことは通常アメリカーとよぶ。
 アメリカーは「アメリカの人」を表すが、「アメリカの物」という意にもなる。語尾を伸ばして「~する人」を表すのは英語のERと似ている。英語だとシンガー、ライターなどが浮かぶ。沖縄語ではハルサー、ウミアッチャー、シバイサーなどがある。
 ハルサーはハル(畑)サー(する人)で農夫のこと。ウミアッチャーはウミ(海)アッチャー(歩く人)ということだが、歩く人=通う人=海が仕事場の人ということで漁師のこと。シバイサーはシバイ(芝居)サー(する人)で役者のこととなる。
 倭人のことをヤマトゥンチュともいうが、ナイチャーともいう。ナイチャーは内地の人という意。日常会話ではヤマトゥンチュよりもナイチャーの方をよく使う。ナイチャーにはシマナイチャーという言い方もある。島の内地人ということで、沖縄に住んでいる倭人のことを指すが、単に住んでいるというだけでなく、「沖縄が好きで住んでいる」というその「好き」に感謝を込めての親しい呼び名というニュアンスもある。

 大学生の頃の1年弱、姉と一緒に住んでいたことがある。ある日、沖縄と日本(他府県)の文化の違い、ウチナーンチュとナイチャーの気質の違いなどを語っていたら、
 「そんなこと言うから沖縄は差別されるのよ、沖縄は日本と一緒よ」と姉が怒った。
 「差別じゃない、区別だ」と私は言い返したが、「故郷に誇りを持たない、沖縄人であることに誇りを持たない奴」と姉に失望もしていた。
 シマーという沖縄語もある。島という意だが、ERがついて語尾が伸びると「島の」という意になる。これが指すものはいくつも想定できるが、よく聞かれるのは島の人=ウチナーンチュと、島の酒=泡盛。「あの人眉毛が薄いけどシマーなの?」のシマーはウチナーンチュで、飲み屋で「今日はシマーにしよう」のシマーは泡盛となる。
 高校生の頃、一般的には、シマーは蔑視されていた。我々が飲む酒は概ねウィスキーであった。ところが、卒業した先輩たちに誘われて飲みに行くと、彼らはたいていシマーを飲んだ。「ウチナーンチュがシマーを愛さないでどうする」と先輩たちは言った。沖縄が本土復帰した頃、先輩たちは復帰運動に参加し、沖縄を愛する大学生たちであった。
          

 先日、沖縄県議会で、自民党の議員が「先住民族の自己決定権という誤解を与えることに懸念を表明する。これ以上、差別表現などをやめてほしい」と述べた、ということをラジオのニュースで聞いた。後日、ネットでそれに関する新聞の記事を読んだ。上記の「」内はその新聞記事からのコピー。「先住民族」が差別表現ということみたいだ。
 「先住民族の自己決定権」というのは翁長知事が述べたことらしいが、先住民族を差別と感じる自民党議員の感性には「まだこんな人がいる」という驚きが私にあった。あれから40年後の姉も今は、たぶん、ずっと前から沖縄大好き人間になっている。
 先住民族については私も違和感がある。差別的違和感ではなく、「沖縄に後住民族(多数派として))はいない」という違和感。沖縄に昔から住んでいるウチナーンチュを指すのなら原住民でいいし、私は土着民という言葉が好きである。土着民はちっとも差別ではない、区別だ。
          

 記:2015.12.18 島乃ガジ丸

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