ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ニリクサリユン

2015年10月02日 | ガジ丸通信-社会・生活

 9月中旬頃から南の島沖縄も朝夕はだいぶ涼しくなった。涼しくなると私は眠り姫のようによく眠る。朝起きるのが辛い。目覚まし時計をオフにしているのでほとんど毎日寝坊している。それまでは5時前起床6時出勤が、9月は6時過ぎ起床7時過ぎ出勤という日が多い。「早く寝れば早く起きる」と思ってここ数日は9時過ぎに就寝しているが、それでも目覚めは6時過ぎ、寝ても寝ても寝足りない、そんな季節となった。
 寝ている間に何度かレム睡眠を繰り返し、いくつもの夢を見て、そのたびに目覚めかけて、「今の夢は面白かったなぁ」と夢を思い返しながら、一度はトイレに立つこともあるが、概ねははっきりと目覚めることなくすぐにまた眠りに入る。トイレ時間も含め目覚めているのは10~15分くらいだ。なので、8時間半以上は眠っている。
 それだけ眠れば体はリセットされているはずだ。確かに朝は元気に畑へ出勤している。しかし、しゃがんでの草刈作業、1時間もしない内に腰と膝が痛くなり、たっぷりの休憩が必要となる。晴れて太陽が照りつけていると暑さに参って、すぐに青息吐息となる。十分の睡眠も衰えた体を若者に変えてくれることまではしてくれないようだ。
          

 ニリクサリユンはウチナーグチ(沖縄語)で、それはそのままでは沖縄語辞典に載っていない。載っていないけれど「ニリクサリッサー」という表現で良く聞かれる言葉だ。ニリクサリユンは合成語で、ニリユンとクサリユンの2つの動詞を組み合わせたもの。
 ニリユン、クサリユンは辞典にある。ニリユンは「飽きる、いやになる」といった意、クサリユンは「腐る」といった意。クサリユンは食べ物が腐った時に使うが、和語と同じく「心が腐る」意味でも使える。ただし、「クサリッサー」と単独で聞かれることはほとんど無い。ニリユンは「ニリッサー」という表現をよく聞く。同じこと(特に同じ失敗)を繰り返した時などに使い、「嫌になるなぁ、疲れるよ」といった意味になる。
 ニリクサリユンはニリッサーでも言い足りないほど嫌になった場合に出る。なので、落胆した時に口から思わず出てしまう感嘆詞「アギジャビヨー」がその前に付いて、「アギジャビヨー、ニリクサリッサー」とガックリ肩を落とす光景をよく見る。
 「にりくさりっさー!」のシチュエーションは日常にいくらでもある。一昨年も去年も今年も貧乏農夫は台風に痛めつけられている。吹き飛ばされたゴーヤーを見て、倒れたバナナを見て、倒れたグヮバを見て「にりくさりっさー!」と吐く。一昨年も去年も今年も貧乏農夫は害虫にも痛めつけられている。虫に食われたヘチマやトウガンを見て、カタツムリに食われたパパイアを見て「にりくさりっさー!」と吐く。

 病院嫌いの私は、ここ40年ほど検診を受けたことがなく、ちゃんと検査した訳ではないが、間違いなく老化している。前述したように肉体的老化ははっきり自覚している。筋肉の老化だけで無く空間認識能力も衰えている。畑では、自分が刈った草に足をもつれさせ、身長より低い位置にあるパイプには、そこにあると熟知しているのによく頭をぶつける。釘を打つ時に左手甲を何度ハンマーで叩いたことか。家では、家具の角に体をよくぶつけ、洗い物をしていると食器を落とす。コーヒー豆の箱を落とし床にばら撒いたりもする。そういった時などに「にりくさりっさー」となる。辺野古基地に関する官房長官の、木で鼻を括ったようなコメントを聞いた時などにも「にりくさりっさー」は使える。
          

 記:2015.10.2 島乃ガジ丸

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