ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

マツバギク

2017年08月13日 | 沖縄の草木:草本

 一昨年だったか、浜名湖花博があった年、その花博へ出かけた。東京経由で途中下車しながら浜名湖へ向かった。途中下車した一つが茅ヶ崎、茅ヶ崎には一泊する。私の好きな映画監督である小津安二郎が定宿とした旅館の、小津安二郎が使っていたという部屋に泊まる。それだけで、すごく気分の良い、楽しい旅であった。
     

 着いたその日は、茅ヶ崎の海岸を「チャコの海岸物語」を口ずさみながら歩いたが、翌日の午前中は、「卯の花の匂う垣根に」と歌いながら茅ヶ崎の街中を少し散歩した。卯の花と思われる植物があったからである。ところが、後で調べると、卯の花は匂わないらしい。卯の花はあったのであるが、匂いは別のものだったようである。

 石積みの塀の上に、紫色の菊の花が何十という数、咲いているのも見つけた。季節は確か5月か6月であった。初夏に咲く菊もあるのだなあとその時は思った。写真を撮る。菊は栽培品が多く、ごくありふれているのでHPで紹介することもないかと思いつつ、時が流れる。『沖縄植物野外活用図鑑』を見ていると、茅ヶ崎で見た菊とそっくりなものが載っていた。私が菊と思ったものは、菊では無かった。
 
 マツバギク(松葉菊):花壇・壁面
 ツルナ科の多年草 南アフリカ原産 方言名:なし
 葉が松の葉に似て、花が菊の花に似ているのでマツバギクという名前。
 菊の花に似てはいるが、その形成は違う。菊の花は頭花で、本種は単一花。頭花とは「頭状花序をなす一群の花を一つの花と見て呼ぶ名。キクの類。頭状花。」(広辞苑)ということ。キクの花は、たくさんの花が集まって一つの花のように見える形になっている。
 別名をサボテンギク(仙人掌菊)と言う。これは、葉の形状がサボテンのようであることから来ている。葉は線形で多肉質。
 茎は地表を這って広がるので壁面、特に石垣などの面を覆うのに適する。高さは2、30センチほどになる。開花期は夏。よく見かけるのは紫から赤紫色の花だが、桃色、黄色などたくさんの園芸品種がある。
 『沖縄植物野外活用図鑑』にはザクロソウ科とあったが、広辞苑にツルナ科とあり、ネットのいくつかのサイトで確認したところ、どうもツルナ科のようである。

 記:島乃ガジ丸 2005.12.26 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行

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