ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

野良猫共2010年

2010年12月31日 | ガジ丸通信-その他・雑感

 先週金曜日、机の前でガジ丸HPの記事を書いていると、すぐ傍の、ベランダに面した窓ガラスをパタパタと叩く音がした。そのガラス窓は床から180センチ位の高さがある掃き出し窓で、上半分は透明だが、下半分は曇りガラスとなっている。座っている目線から曇りガラスの向こうに影が見える。「何だ、セロ弾きのゴーシュみたいじゃないか」と思いながら、立って、透明ガラスの部分からベランダを覗く。
  予想通り、そこには猫がいた。野良猫だ。虎斑の猫だ。アパートの近辺に常時いる猫は今、こいつしかいない。春まで隣の若い女が半飼いしていた野良猫は、彼女が引っ越してすぐにいなくなった。今目の前にいる猫は、去年からこの辺りで最も威張っている野良猫で、先客がいるのもお構いなしに隣の部屋にもたびたび出入りしていた奴。
 すぐに目が合った。私は別に恐ろしい形相で奴を睨みつけたわけではないが、奴は、私を見るとすぐに逃げて行った。おそらく、と想像する。

  全国的にも寒いようだが、南国沖縄も先週から12月には珍しいほどの冬の寒さとなっている。猫共もきっと寒いに違いない。こんな寒い日は部屋の中が良い。
 「ひぇー、さむっ、家の中へ入ろう」と思い、今年の3月までは出入りできた隣の部屋へ行くが、どの窓も猫が入りこめるような隙間は開いておらず、入れない。
 「何で開いてないんだよー、場所間違えたかなぁ、隣だったかなぁ」と思って、隣の部屋のベランダに行くと、人がいる。「あの女だ」と奴は思って、ノックすれば窓を開けてくれ、中へ入れてくれるかもしれないと考えたに違いない。ところが、私だ。
 「あちゃ、違った。猫に冷たい意地悪オヤジだ。」となって、逃げたのだろう。 
          
          

 私のベランダは以前備え付けてあった柵やら有刺鉄線やらを、6月のシロアリ騒ぎの際に全て取っ払った。秋になって、ベランダに七輪を出して、サバやら牛肉やらを焼いて、猫の好きそうな匂いがしているはずなのに、これまで猫が侵入してきたと思われる形跡はたったの1度しかない。何故か?・・・アパートの周りでは野良猫の数が減った。
  以前は1階の住人が猫に餌を与えていて、猫が数匹寄り付いていたが、その人もこの春に越して、今住んでいる人はそういうことをしない。隣の女性が半飼いしていた猫も春にはいなくなった。もう一匹、向かいの家が半飼いしていた黒猫も夏に消えた。
 「あの黒い猫、ずいぶん古くからいましたが、最近見えませんね。」と訊いた。
 「うーん、ちょっと弱ったもんでね、病院に預けたさぁ。」と向かいのおばさん。
 「私がここに越してきた頃からいましたが、どのくらいになるんですか?」
 「うん、そうね、20年位かねぇ。」とのこと。20歳とは信じられないほどの長寿だが、それ以来彼(あるいは彼女)は帰ってこない。病院で天寿を全うしたのだろう。 
          

  先週は、子供達や恋人達がワクワクドキドキするクリスマスであった。オジサンはもう長いあいだ、ワクワクドキドキするクリスマスから遠ざかっている。そして、今日は大晦日。実は、若い頃は大晦日もワクワクドキドキする日であった。しかし、オジサンは夜更かしする元気も、夜の街へ出かける元気も消えて久しい。クリスマスも大晦日も、もうここ20年ばかりは独りで過ごしている。そんな寂しいオジサンが大晦日にお届けするお話は、大晦日とはまったく関係の無い、近所の野良猫共の近況報告でした。
          

 記:2010.12.31 島乃ガジ丸

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