海の陸上動物
古い歌謡曲・・・歌謡曲なんて今でも使うだろうか?もう死語になっているのだろうかなんてことはさておいて、歌謡曲の中でも演歌だったと思うが、歌詞の中にウミネコが出てくる歌があった。と思い出して、「何ていう歌だっけ?誰が歌っていたっけ?」とこの項を書き始める1時間も前から記憶を、脳味噌の中をいじくりまわしているが、どうしても出てこない。・・・怖い。認知症はこんなことが続いて、その内発症だろうか?
あんまり考えると心にも悪影響を与えるので、歌のことはもう忘れて、話を「海の陸上動物について」に替えよう。海の陸上動物って何?言葉が矛盾しているがね。
いえいえ、矛盾は無い。私が言う海の陸上動物とは、生身の動物のことでは無く、言葉としての動物、漢字表記の動物。陸上動物の漢字がついた海の生物のこと。
今回紹介するウミネコはその一つ、ウミネコは鳥の一種で、漢字では海猫と表記する。陸上動物の漢字がついた海の生物は他に、私でも知っている有名どころで馬、豚、牛がある。海馬は「うみうま」と読み、タツノオトシゴの別称、海豚はイルカの漢字表記、海牛はウミウシ、ナマコに似た浅い海底に生息するムニャっとした奴。
などと思い出しながら、もっとないだろうか?と広辞苑を開いた。あった。海馬はタツノオトシゴの別称でもあるが、アシカの漢字表記でもあった。他に、海鹿があり、これはアメフラシの別称とのこと。アメフラシとはウミウシに似たムニャっとした奴。海狸なんてのもあった。ウミダヌキと読み「ビーバーのこと」(広辞苑)とのこと。
タツノオトシゴも、イルカも、ウミウシも、アシカも、アメフラシも、ウミダヌキもみな、おそらく見た目からその名、その漢字表記となっている。ウミネコは、その見た目がネコに似ている、わけでは無い。ネコに似た鳥がいたならちょっと驚くよね、ジブリアニメの世界ならいても可笑しくないが。・・・ウミネコは鳴き声がネコ。
ウミネコ(海猫)
チドリ目カモメ科の冬鳥 九州以北では留鳥 方言名:不詳
名前の由来は『野鳥ガイド』に「ミャーオ、ミャーオと猫のような声で鳴くので」とあった。同じ意味で別名ネコドリ(猫鳥)ともある。
沖縄では冬鳥で、見られる時期は10月から3月とのこと。日本各地に生息し、九州以北では留鳥。カモメの一種で、日本では最も普通のカモメとのこと。
全長47センチほどで、海岸、河口、港などに生息する。『沖縄の野鳥』に「県内(沖縄)で見られるのはほとんどが若鳥で、全身褐色の地に、濃褐色斑が体中にあり・・・」とあった。私の写真は北海道稚内での成鳥、沖縄ではまだ成鳥も若鳥も見ていないか、あるいは、気付いていない。ミャーオ、ミャーオの鳴き声も生では聞いたことが無い。
記:2013.12.15 ガジ丸 →沖縄の動物目次
参考文献
『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
『沖縄の野鳥』沖縄野鳥研究会編、(株)新報出版発行
『いちむし』アクアコーラル企画発行
『検索入門 野鳥の図鑑』中村登流著、株式会社保育社発行
『野鳥ガイド』唐沢孝一著、株式会社新星出版社発行
『沖縄 宮古の野鳥』砂川栄喜著、(有)ボーダーインク発行