ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

パンノキ

2011年03月28日 | 沖縄の飲食:果物・菓子

 これ1本で生きていける

 アルバイトのKさんは好奇心旺盛な人である。8月、職場に生っているココヤシの実を収穫して、「食べましょう」と言い、果汁を飲み、胚乳を食べていた。その一ヶ月前にはパンノキの実を収穫して、「食べてみましょう」と言い、その一つを持ち帰った。
 野原や道端に生えている木の実、木の葉、草の実、草の葉については、私も興味を持っている。なので、Kさんが収穫したココナッツを1個、パンノキの実も1個、私も持ち帰って食べてみた。ココナッツについては先日紹介した。今回はパンノキの実。
 
 アルバイトのKさんは好奇心旺盛な人である。一人でアフリカ大陸を旅したとのこと。その時はアフリカのことしか聞かなかったが、おそらく、その他の地域も旅したに違いない。好奇心旺盛な埼玉人は、世界中を旅して今、沖縄に流れ着いている。
 アフリカについては、以前から疑問に思っていることがあった。飢えた人々が多いということをテレビの情報から知っているが、あの広大な大地に作物ができないんだろうか、ということである。で、Kさんに、「アフリカの土壌は畑に不向きなの?」と訊いた。
  「おそらく、飢えは土壌の問題では無く、戦争のせいです。」とのこと。
 「なるほど」と納得する。生命の危険に脅かされている状況下では、畑を耕す余裕も無いわけだ。平和であれば、飢餓という悲惨もほぼ無くなるわけである。

 自然は気まぐれである。たとえ平和になったとしても旱魃や豪雨、暴風などによって飢饉が訪れることもある。昔の沖縄も旱魃や台風によって飢饉という状況になったことがたびたびあったようだ。それを芋(一般的にはサツマイモと言う、オキナワではンム)が救ってくれた。イモは台風に強く、葉も食用になる。
  アフリカの飢餓に苦しむ人々も、耕作する余裕があればイモを植えると良いのだ。イモよりもさらに良い食い物がある。イモは耕したり、植え付けしたり、水遣りしたりなどの手間がかかるが、こちらはさほどの手間は要らない。パンノキの果実。

 『沖縄園芸植物大図鑑』にパンノキの果実について詳しい記述がある。その写真で見るパンノキの実は大きい。子供の顔より大きい。実は直火で焼いて、皮を剥いて、ついて、こねて、パン餅にしている。ココナッツミルクをかけて食べている。
 「パン餅は、とてもおいしく、・・・南海の島々では 最高の味覚だと信じている。」と著者の白井さんは述べている。「実をうすく切ってフライにすると・・・ビールのつまみとしてもじゅうぶんいけます。」ともある。そして、これが最も重要なことだが、「パンノキが1本あれば、1人の1年分の食料はじゅうぶん。」とあった。パンノキがあれば、やれ和牛だ、トロだ、フォアグラだ、キャビアだ、フカヒレだ、などと打ち騒いでいる日本の食卓から見るとずいぶん貧相ではあるが、生きていけるのだ。私は老後は畑を耕しながら生きていこうと思っているが、私の畑にはぜひ、パンノキ1本を植えたい。
 なお、パンノキは品種によって形や色が異なり、種子のあるものとないものがあるとのこと。『沖縄の都市緑化植物図鑑』に、「有核のものは食用にならない」とあった。
      
      
      
 ついでに、職場にはバナナの原種らしきものもある、その写真。
      
      
 記:ガジ丸 2008.9.9 →沖縄の飲食目次

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