ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

果実酒3

2015年08月28日 | 沖縄の飲食:飲物・酒肴・嗜好品

 300坪の畑ナッピバルが忙しく、長いこと放ったらかしていた宜野湾の小さな畑ナツヤ、今年6月中旬、久々に覗いてみたら、雑草が蔓延り大いに荒れていた。雑草も蔓延っていたがパッションフルーツの蔓が縦横に蔓延り、畑の面積の三分の一強を占めるほどとなっていた。そして、多くの花が咲いており、多くの実がついていた。
 6月29日、「もしや」と思ってパッションフルーツが蔓延っている中、蔓を持ち上げながら覗いてみたら実が落ちていた。30個余り拾った。7月3日と7日も同じようにして3日間合わせて100個余の実を拾った。親戚友人に少し分けて70個ほど残った。別の親戚友人にも分けようかと思ったが、ここで閃いた。「どうせ傷だらけの果実、静岡の美女Kさんに贈ることもできない、他の人にあげるくらいなら」と、70個ほどの内、熟しすぎて腐ったものなどを除いて60個程を酒にしようと仕込んだ。
 果実を割って、中身だけを取り出し、広口瓶に入れ、三温糖と水を加え寝かせる。これまでに果実酒は何度も挑戦しているが今回、今までと違うことを一つ試してみた。パン作りに用いるイースト菌を翌日に加えた。そのイースト菌が功を奏したのかどうか判らないが、7月4日に仕込んで、一週間後の11日には飲めた。8合程の量があった。
     
     
     

 7月3日と7日、落果した実を拾っている時、蔓にはまだ実が、熟するのを待っている実が多く着いているのを私は確認していた。「2週間後には100個位は収穫できそうだな、現金収入になるぜ」と思い、ニヤリと笑いを浮かべていた。パッションフルーツは小さいくせに高く売れる。売るためには表面がきれいでなければならない。落下すると傷が付く。なので、色付いたら収獲しなければならない・・・と思っていた矢先、
 7月10日、台風9号が沖縄島を襲った。12日と15日にナツヤへ行き、落果したパッションフルーツを拾った。合わせて100個余。割れているものや色付かない内に落ちたものも同じくらいあった。拾ったものも全てが表面は傷だらけだった。これらは売りものにならない。傷だらけの果実は静岡の美女Kさんにも贈れない。
 売れないパッションフルーツ、贈れもしないパッションフルーツ、どうする?と考えるまでも無く、もちろん今回もまた酒にした。使えたのは前回とほぼ同じ60個程であったが、果実が平均して大きかったのか、熟度が進んでいたからか中身の量は2割増しくらいに多かった。前回と同じく、水と三温糖とイーストを加える。1升の酒ができた。

 パッション酒、まあまあ美味しいのだが、これはしかし、いくら酒好きの私でも勿体無いと思う。傷だらけでなければ贈り物として、とても喜ばれる品だ。300~400個売ったとしたら5~6万円の収入となる。6万円なら4ヶ月分の食費だ、価値が高い。
 パッションフルーツ、農夫としては売った方が良いと認識している。それでも、何年か続けて台風の来ない年もあったが、沖縄は概ね台風が襲来する。したがってパッションフルーツも、露地栽培の場合は無傷で収穫できるのは稀と考えた方が良い。現金収入が得られないというのはとても残念だが、台風で傷付いたパッションフルーツは酒にすれば良いとなれば、酒好きの私にとって、それはそれでとても幸せなこと。
 猿酒とは「猿が木のうろまたは岩石のくぼみなどに貯えておいた木の実が、自然に発酵して酒に似た味となったもの」(広辞苑)のことだが、パッションフルーツは「自然に発酵」は期待できず、イースト菌を加え、その力で酒になる。私の理想は猿酒なのだが、とにかく酒であれば良し。それが不味く無ければ私の幸せとなる。台風で傷付いた果実も私の猿知恵によって人(私1人だけだが)の幸せに変化するのだ。めでたしめでたし。
     
     

 記:2015.8.22 ガジ丸 →沖縄の飲食目次

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