ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

カオリカズラ

2017年06月20日 | 沖縄の草木:蔓蔦

 近所付き合いはあまりやっていない。近所のおばさんたちとは会えば挨拶して、少しユンタク(おしゃべり)もするが、近所のおじさんたちとは会釈するのがせいぜい。今のアパートに越してきた当時から、おばさん連中は挨拶を返してくれるが、おじさん連中は、私のことを得体の知れない若造とでも思ったのか、挨拶を返してくれなかった。
 私の方の一方的な話では公平では無い。おじさんたちの立場から見ると、「あの若造、年上の俺が会釈したのに無視しやがったぜ。」なのかもしれない。その時、たまたま私が、それに気付かなかったのかもしれない。それはまた逆にも言えて、私が会釈したのに、おじさんたちがたまたまそれに気付かなかったかもしれない。そうやって、お互いがお互いを誤解して、付き合いの無いまま11年間が過ぎてしまっているのかもしれない。お互いがお互いを誤解したまま60年間が過ぎてしまった国民と国民もあるが・・・。

 近所のおばさんたちは庭弄りの好きな人が多く、彼女らが手入れしている花壇には、園芸店で珍しい鉢物があると買ってくるのか、私が今まで見たことの無い植物も多くある。買ったものの名前までは覚えることをしないみたいで、名前を訊いても、だいたいが「さあ、何って言ったかねえ。忘れたさあ。」となる。で、写真撮って、自分で調べる。
 ベニガククサギ、ホシアザミなどが調べて分かった植物であり、もう一つ、これは判明するのに少し時間がかかったがカオリカズラという植物があった。時間がかかったのは、これに似たような植物がいくつかあって、どれに当たるのかなかなか判断できないからであった。カオリというからには香るに違いないと、鼻を近づけてみたが匂わない。ということはカオリカズラではないのかと、写真を撮ってから半年近く、ずっと悩んでいた。
 『沖縄園芸植物大図鑑』で確かめると、やはり、「芳香を持つ」とあった。念のために『沖縄園芸百科』も調べる。すると、「栽培品には、香りはほとんどありません」とあるではないか。近所のもの、まさか野生ではあるまい。きっと、栽培品のカオリカズラであろう。
 
 カオリカズラ(香蔓):壁面・パーゴラ・花
 キツネノマゴ科の常緑蔓植物 原産分布はインド、マレー、他 方言名:無し。
 別項で紹介しているベンガルヤハズカズラと同じツンベルギア属。園芸店などには、ツンベルギアという名で行灯仕立てなどにしたツル植物があるが、その仲間の一つ。
 学名の種小名がfragransとある。学名というのはラテン語か何かだったと思うが、フレグランスというと最近はテレビのCM(芳香剤とか、体臭消しとかの)などでよく耳にする。同じスペルの英語で。かぐわしいこと、香気、芳香という意。だが、上述したように栽培品(野生では無いということか)は匂わないようだ。
 直径3cmくらいの純白色の花。中心部に小さく黄色の部分がある。清楚という印象の花は、原色が咲き乱れる沖縄ではメジャーになれないのだろう。開花期についての記述がどの文献にも無い。近所のカオリカズラは写真を撮った去年の秋から、今も咲いている。
 
 花

 記:島乃ガジ丸 2005.4.19 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行

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