ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

嘆きの言葉 アキサミヨー

2016年11月11日 | 沖縄04行事祭り・生活風習・言葉

 「今年は雨の日が多く」という文章を今年は何度書いただろう。雨の降った日、沖縄気象台のデータではなく、私の日記で確認すると、1月は18日、2月は19日、3月は16日、4月は17日、5月は16日、6月は19日、7月は8日、8月は17日、9月は23日、10月は16日となっている。農夫の望む雨の頻度だったのは7月だけだ、あとはみな農夫泣かせだった。お陰さまで農作業は面倒で時間がかかり、お陰さまで作物の生育も悪く、お陰さまで貧乏農夫の売り上げも悪く、貧乏はずっと貧乏のままとなっている。
 「糞暑い」という言葉もこの夏は何度も書いている。夏が過ぎて9月になっても、そして何と10月になっても「糞暑い」は何度も書いている。今年の10月の気温は平年より2度以上高かったとラジオのニュースでも言っていた。確かに糞暑かったのだ。
 「何でこんなに糞暑いんだよ!バカ!アホ!糞ったれ!」とか「何でこんな雨ばっか降るんだよ!バカ!アホ!糞ったれ!」と、天気に文句垂れていた農夫だが、11月に入って秋らしい気候となり、畑の労働も汗が滲む程度で済んでいる。そう、気温は良いのだ。しかし、11月に入ってから雨が降っていない。「この野郎、神様に文句垂れるなんて罰当りな奴だ、懲らしめてやるか」と天気の神様は怒ったのかもしれない。

 私の日記による記録では10月27日から雨が降っていない。今週火曜日11月8日までの12日間、雨が降らなかった。雨の多かった頃は土が湿っていて耕すのに難渋していたのだが、雨が降らなくなって今週日曜日辺りから土がカラカラに乾いて、土の塊が石のように硬く(沖縄の土は粘土質なのでそうなる)なって耕すのに難渋している。
 土の塊は、多少湿っていると手で握り潰せるが、カラカラに乾いていると手では無理。立ち上がって足で踏みつける。足で踏みつけても崩れないものは足で叩き潰す。何度も何度も足で叩き割って潰していく。汗をかく作業となる。時間もかかる。
 農夫泣かせの天気に対し、
 「アキサミヨー、今日も雨かよ!」
 「アキサミヨー、全く夏の太陽じゃないか!」
 「アキサミヨー、沖縄は熱帯か?雨季と乾季ってか?」などと農夫は嘆く。
 石のように硬い土の塊を足で叩き割りながら、なかなか割れない土を見て、
 「アギジャベ!」と怒鳴り、筋肉痛になりそうな足を摩りながら
 「アギジャビヨイ、俺ももう歳だなぁ」と嘆く。
     
     

 アキサミヨーは「秋雨よ、濡れてもいいわ」という意味のアキサミでは無い。私の父は吐き捨てるような口調で「アキサミヨイ!」とよく言っていたが、秋雨酔い(どんな酔いか解らないが)という意味でも無い。正確にはアキサミヨーと発音する。
 似たような意味でアギジャビヨー、アッサミヨー、ハンマヨーなどもあるが、これらは沖縄語辞典に載っておらず、アギジャビヨーとアッサミヨーはアキサミヨーから派生した変型発音で、ハンマヨーはアンマヨーから派生した変型発音と思われる。アギジャビヨーからはまた、私が嘆いたようにアギジャベ、アギジャビヨイの変型発音もある。
 沖縄語辞典に載っているアキサミヨー、アンマヨー、その説明によると、
 アキサミヨー:あれぇっ。きゃあっ。助けてくれ。非常に驚いた時、悲しい時、苦痛に耐えない時、救いを求める時などに発する声。(全文)
 アンマヨー:あれまあ。あれっ。びっくりした時、つまづいた時などに、女・子供が発する語。「おかあさん」の意か。(全文)
 ※「おかあさんの意か」について補足、沖縄語でお母さんの事をアンマーという。

 今でこそ図書館に通い、図鑑やその他の資料を読み、植物や動物、沖縄のあれこれを勉強している私だが、子供の頃は勉強大嫌い子だった。勉強大嫌いだったので学校の成績も悪かった。テストで悪い成績をとって、それを見た親が、「アキサミヨー、くぬワラバー(童)や、アンシ(何て)ディキランヌー(できない者)やる」と嘆いていた。
     

 記:2016.11.9 ガジ丸 →沖縄の生活目次

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