ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ナタマメ

2017年05月11日 | 沖縄の飲食:食べ物(材料)

 美味しい鉈

 2015年11月に、声を掛けられ知合いになったTさん、元公務員で今は悠々自適の生活。悠々自適でもボンヤリはしていない、各種ボランティアに参加するなど社会活動を続けながら、自宅の傍に広い畑があり、その畑にはたくさんのコーヒーの木が植えられていて、収獲したコーヒー豆を業者に販売しているという農夫でもある。
 同年12月、Tさんの畑を訪ねる。畑はコーヒーの木が中心だが、他にも様々な作物が植えられてあった。私が気になったのはタバコ、毒性の少ないキャッサバ、そして、Tさんに教えられるまでそうとは知らなかったナタマメ、ナタマメは莢を着けていた、でっかい莢だった。その日、キャッサバの茎とナタマメの莢を数個頂いて帰る。
 
 ナタマメがどういうものか知る前に、それが福神漬けの材として使われているということは、近所の先輩農夫Nさんからも、友人のE子からも聞いていた。「あー、福神漬けに入っているあの蝶々みたいな形をしたものか」と、何年も、あるいは十何年も前に食べた福神漬けを思い出しながら、2人の話から想像できた。「蝶々みたいな」という私の喩えが妥当かどうか判らないが、豆だけではなく、莢ごとスライスして使われている。
 莢ごと食せるのはおそらく未熟のものだと想像できる。何せ、Tさんから頂いた完熟の莢は余りにも堅くて、食い物になりそうな気配は微塵も無かった。ということで、Tさんから頂いたナタマメの莢は、種を取り出してポットに播いて苗を作ることにした。

 年が明けて2016年の3月、近所の先輩農夫Nさんからもナタマメを頂いた。Tさんからナタマメを頂いた数日後、Nさんと会った時、その旨話すると、
 「私もナタマメは持っているよ、完熟したら持ってくるよ」と言っていたのを、忘れずに持ってきてくれたのである。Tさんから頂いたナタマメの一部は既に苗になり、畑の裏側、原野との境界に植えられているが、豆はまだ少し残っていた。
 Nさんのナタマメの莢もTさんのと同じく、余りにも堅くて、食い物になりそうな気配は微塵も無い。であるが、よく閃く私は、今回もまた閃いた。「煮豆だ」と。

 Nさんのナタマメ、莢から豆を取り出し、少し残っていたTさんのナタマメと一緒に煮豆にした。1晩水に漬け、塩煮と甘煮の2種類の味付けで煮豆にした。
 ちなみに、鉈を広辞苑で引くと「短く厚く、幅の広い刃物。薪などを割るのに用いる」とのこと。鉈と言うと「鉈を振るう」という言い回しもすぐに思い浮ぶ。「鉈を振るう」は「思い切った処理をする。多数の者を罷免したり、予算などを大幅に削ったりする場合にいう」(広辞苑)とのこと。バッサバサと切り捨てるイメージが浮かぶ。
 さて、鉈などと恐ろしげな名前の豆であるが、煮豆にしたナタマメは、その大きさは豆の中では大きい方のウズラマメよりもさらに大きく、恐ろしげな名前にふさわしいものではあったが、大きいので食べ応えもあり、塩煮も甘煮も普通に美味しかった。
     
     
     
 
 ナタマメ(鉈豆):果菜
 マメ科の蔓性一年草 原産は熱帯アメリカ 方言名:不詳
 名前の由来、資料がなく正確には不明だが、その莢を見れば一目瞭然、容易に想像はつく。長さ30センチ程にもなる大きな莢が鉈のような形をしている。

 記:2017.5.6 ガジ丸 →沖縄の飲食目次

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