ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

新米農夫の試練と対策

2014年02月18日 | ガジ丸の日常

 農業をやるにあたって農夫の邪魔をするものがあることは知っていた。それは農夫の試練として乗り越えなければならないものと覚悟していた。しかし、その対策の思慮も行動も及ばない内に去年は台風に痛めつけられ、今年は干ばつに痛めつけられている。
 去年の8月から始めたなっぴばるも1年が過ぎた。見習い農夫の私も2年目、そろそろ農夫の試練への対策も確立していかなければならない。試行錯誤になるだろう、今年は失敗するかもしれない、でも、いつかの成功のために努力を続けるつもり。

 1、長雨対策
  右の写真は畑で使うために作った腰掛。二脚で立っているように見える不思議な腰掛。不思議の種明かしは下の写真、これで分かるように実は三脚。右の写真は作りたてなので小屋の前にあるが、後日、下の写真にあるように本来の場所に、脚を地面に埋め込んで設置した。本来の場所は駐車場の、車を停めた際に車の後部がすぐ傍になるような場所。
     
 何のための腰掛かと言うと、雨の日でも畑仕事ができるためのもの。具体的に言うと、雨の日、車から降りて後部のドアを開け、雨に濡れないようにし、そこで雨具を着て、腰 掛の傍に置いてある雨靴に履き替えるためのもの。
 梅雨時、雨が多くて畑仕事が思うように進まなかったために考案したのだが、腰掛ができたのは6月27日、既に沖縄地方の梅雨は明けていた。本来の場所に設置したのはさらに遅れて7月11日であった。ところが、6月18日に大雨が降って以降、7月2日に1時間ほどのスコールがあった他は雨が無い。7月11日以降はセミの小便程度が20分あっただけ。よって、設置してからずっと役に立っていない腰掛なのであった。というわけで、つまり、長雨対策の試行錯誤は試行もまだやっていないということ。
     

 2、少雨対策
  セミの小便程度の雨は8月13日に降った。その後、21日に台風12号の影響で雨が断続的に降った。しかし、なっぴばるのある西原は雨量が少なかった。畑の土も湿っていたのは表面10センチ程度、ちょっと耕すとそこはまだカラカラ。その雨が畑に与えた影響は、作物が「あー助かった」と思うようなことはほとんど無かった。その雨は雨水タンクにも少々の増加しか与えなかった。畑の裏にある沼にはそんな増加も無かった。畑の水不足は8月27日現在もなお続いている。
     

 3t蓄えることのできる雨水タンクには現在1t近くの水が残っている。大事に使っているのでまだそれだけ残っている。8月に入って、水かけする植物を選んでいる。甘藷、落花生、ビートにはかけない、元からあるグヮバなどの果樹にもかけない。シークヮーサー、ビワ、アボカドなど苗木を植えたばかりの果樹たちには2日に1回とし、毎日かけているのはゴーヤー、オクラ、ナス、ピーマンなどの野菜たち。
  毎日水かけしているゴーヤー、オクラ、ナス、ピーマンだって生育は順調ではない。1株だけ生き残ったピーマンは実をほとんど着けない。2株生き残っているナスは2週間に1個収穫できる程度、オクラは6株あるが、収穫は1日3~4本程度、ゴーヤーは5株あって1週間に2本程度の収穫しかない。オクラは普通の大きさで収穫できるが、ゴーヤーは小さい、長さ10センチ程度、それで熟してしまう。まともに収穫できるためには大雨が必要みたいである。大地が深く潤うことが必要みたいである。
     
 水かけを全然やっていない作物は他にもある。薬草の類。薬草の類はたいてい丈夫であると聞いているので水をやっていない。その通り、カンソウもマジョリコンもウイキョウもウコンもまだ生きている。生きてはいるが弱ってもいる。特にウコンはもうしばらく放っておくと枯れるかもしれないところまで来ている。ウコンは根茎を持っていて、その根茎は掘り上げてトレイの中に放っていても芽を出すほど丈夫な植物だ、それが枯れそうになっている。滅多に無い干ばつだ、と先輩農家のNさんも言っていた。
 薬草の類よりもなお丈夫な作物がある。それは私の目指す自給自足生活で最も大事な作物、甘藷(サツマイモとも言うが沖縄ではンムと呼ぶ)、これは今なお元気に成長している。これがある限り私は生きていける。生きてはいけるが、ただ、酒の肴に甘藷だけというのは寂しい。ゴーヤーやナスやピーマンがあれば食卓は潤う。

 酒の肴を寂しくさせないためには水が必要である。ということで、なおも雨の降らない状況が続いて、雨水を溜めている水タンクもついに空になった場合の対策を考えた。考えて一つ思いついた。
  現代文明のお陰で私の住むアパートには水道がある。蛇口をひねれば水が出る。その水を利用するのだ。それは水道を引いてある畑では普通のことであろうが、見習い農夫は貧乏で、畑に水道を引く金は無い。で、見習い貧乏農夫の考えはこうだ。たいした量にはならないがペットボトルに水を入れいくつも畑に保管しておく、というだけのこと。右の写真では11本だが、他の場所には2リットル入り紙の容器が置いてあり、現在合わせて20本ほどある。40リットルだ、現状だと5日分程となる。
     

 3、台風対策
  8月18日(2013年)、沖縄近海で台風12号が発生し、20日には先島(宮古八重山地方)を暴風圏に巻き込んで、旧盆のウークイの日まで続いた。沖縄島も21日の深夜から強風圏となった。強風圏であったが、普段から風の強いなっぴばるには被害があった。東南側のバナナが4本、北側のバナナが1本倒れた。東南側のは立て起こしたが、北側のは根元から折れていたので回復不能。バナナは大事な換金作物、毎年毎年台風で倒されていたら現金収入が不足する。対策を考えなければならない。
     

 今のところ台風対策としては、以下のことをしている。
 1)畑小屋が飛ばされないようしっかり固定する。
 これはおそらく大丈夫、既にワイヤーでしっかり止めている。ただ、屋根のトタン板が飛ばされるかもしれない。前に台風の強風圏に入っただけで1枚飛ばされている。飛ばされたら時間と金に大きな損失となるが、しょうがないと諦めている。
 その他、窓やドアなどに補強材を打ち付ける作業がある。
  2)雨除けテントを畳む。
 これはそう時間がかからないので、いよいよ来るとなってからでも間に合う。
 3)作物や果樹が倒れないようにする。
 そうしなければならないもの、パパイアは既に支柱を立てている。バナナにも支柱を立てる予定。オクラやナス、ピーマンなどは倒れたらしょうがないと諦めている。ゴーヤーは地面を這わせている3株は台風が来ても大丈夫。
 現金収入はあって欲しいが、それがたとえ無くても畑には甘藷がある。甘藷は台風にも干ばつにも強い。甘藷があれば少なくとも食ってはいける。
     

 4、泥棒対策
 畑を始める前までは、こんな対策も必要だとは思わなかったが、泥棒対策もある。私の畑ナッピバルでは3度、泥棒の被害にあっている。1度目は脚立を盗まれ、2度目は3000円もした鋤と、風力発電を作ろうと思って分解してあった自転車の金属の部分だけそっくり盗まれた。3度目はシンメーナービ(ヤギ汁を作る時などに使う大きな鍋)を盗まれた。3度も痛い目にあってやっと一つ対策を講じることにした。
     

 周囲の先輩農家のN爺様、Oさん、Nさんたちからも賛同を得たその対策とは、畑の道路側に囲いを設けること。囲いがあれば、 ここからは人の土地ですよ、勝手に入ると罪ですよという主張になるらしい。もっとも、この囲いは緩やかなもので、隙間も大きく、右の畑や左の畑からは出入り自由。それでも、Oさんによれば、囲いが無いと侵入するのに何の躊躇も無く、囲いがあれば躊躇するらしい。それでもなお、Nさんによれば、囲いがあっても平気で侵入し、物を盗んでいく悪党もいるらしい。諸先輩方の意見をまとめると、少なくとも心優しい泥棒対策にはなると思われる。
     

 泥棒対策としてはささやかなものをもう一つ設けた。魔除け、もう何年も前に紙粘土で 自作した悪魔似のオブジェ、それを囲いの柱の一番右端に設置した。これで、少なくとも信心深い泥棒除けにはなるはず。信心深い人が泥棒をするかについては疑問が残るが。心優しい泥棒がいるのかどうかも疑問が残るが。
     


 5、労働力対策
 畑仕事は概ね肉体労働である。6月下旬の梅雨明けから10月上旬あたりまでの沖縄は夏である。太陽の下では労働も辛く、体力を激しく消耗する。今でも腰の重い時、肘や膝の痛い時があるが、年取るに連れて肉体的不具合は増えて行くだろう。
 ということで、労働力、誰かの助けでは無く私が働くことのできる力、それを維持できるような対策も講じなければならない。
     

  私は今(2013年8月27日現在)でも手作業で畑を耕しているが、実はもう何か月も前に手作業で耕すことに挫けていた。耕運機を買おうと決めていた。
 「畑に鍵を掛けずに耕運機を置いていたら翌日には盗まれているさぁ」と先輩農夫のNさんに意見をもらっている。で、鍵のかかる耕運機の置き場所を確保することが先だなぁと思って設計図を描こうとしたら、どのくらいの大きさにすればいいかが分からない。あーそうか、耕運機の大きさを調べるのが先か、と思ったが、どの耕運機を買うか決めていないし、そもそもどんな耕運機があるかも知らない。先ずは、農機具屋に行って、説明を聞いて、どの耕運機にするかを決めることが先なのであった。ではあるが、実家の整理に追われて農機具屋に行く機会を作れていない。
  耕運機を買わない内に種蒔きの時期となった。なので、8月の暑い中、手作業で4畝を耕した。これで、8月9月の植付け準備はできた。種も買っている。しかし、耕し終えて2週間ほど過ぎたがまだ種蒔きはしていない。雨が降らないから。

 除草作業については、機械(草刈機)を使うことを今は考えていない。手作業の除草で今は間に合っている。ただ、以前のように腰をおろして鎌で刈るという作業を続けていると腰に負担が大きいので、新兵器を購入した。立ったまま草を刈ることのできる柄の長い草刈器。これと鎌を適所適宜に使い分けている。今のところ良好。
     

 6、生活持続対策
 生活を持続、つまり、生きていくための対策、これが一番大事。貧乏でもいい、三度の飯が芋だけでもいいからとにかく生きて行くためにはどうするか?
  芋だけでもいいからとなれば、食はたぶん大丈夫。だが、生きるために必要なのは食だけではない。衣食住の衣と住があり、また、社会生活に必要なことも多くある。例えば、光熱費、交通費、通信費、付合い、公的なあれこれなど。つまり、お金が要る。
 お金は要るが、要るお金をなるべく少なくするよう工夫する。衣食住の住では、今はアパートを借りているが、将来は畑の傍に住めるような小屋を建てようと考えている。衣食住の衣では、自分で布を作れないかと今思案中。実は、カジノキという木が、調べると「樹皮は水に浸し、ほぐして、叩いて布となり、ハワイでカバ、南洋諸島ではタバと呼ばれ利用されている」とのこと。そんな木は他にもあるはず。
 光熱費は、電気は風力発電を自作する。炊飯は薪も利用する。交通費は、住処と畑が近ければさほど必要では無い。通信費もなるべく電話しないメールしないで済むよう努力する。というか、通信費は今でもそうしているので基本料金で済んでいる。公的なあれこれの、例えば税金とか保険料とかはしょうがないが、付合いは減らすつもり。
 そんなこんなで質素倹約すれば、月に3~4万で済むのじゃないかと思う。であれば、月に4万円の売り上げを目指して作物を生産していけばいい。そのような年間計画、いつ何を植え、いつ何を収穫するかといった計画表は既に作成している。その計画に従ってこれから試行錯誤をしていき、計画を練り上げていくつもり。
     

 以上、素人農夫の試練と対策、2年目の決意でした。
 来年のこの時期にこれを踏まえての反省と対策を述べる予定。

 記:2013.8.27 島乃ガジ丸 →ガジ丸の生活目次

ジャンル:
ウェブログ
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 自給自足の道、始動 | トップ | お人好しの試練と対策 »

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。