ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

浜下り

2010年12月18日 | 沖縄04行事祭り・生活風習・言葉

 今週の月曜日(11日)は旧暦でいうと3月3日であった。3月3日といえば雛祭りである。旧暦の3月3日は、新暦でいえば概ね4月上旬に当たっており、季節は桃の花の咲く頃、昔は倭国も旧暦で生活していたので、雛祭りは桃の節句ともいわれる。
 沖縄には雛祭りの風習は無い。最近は倭国並に雛祭りをやる家庭も増えたようだが、少なくとも代々続くウチナーンチュの家には、代々伝わる雛人形などほとんど無いと言っていい。菱餅、雛あられなども最近になって見るようになった。

  沖縄に雛祭りの風習は無いが、その替わり、浜下り(ハマウリ)という行事がある。雛祭りと同じく、女性だけのお祭りである。と、今回調べるまで私はずっと思っていて、そう聞いてもいた。が、調べてみると違っていた。『沖縄大百科事典』によると、地域によって形態が異なり「部落の老若男女が浜辺で過ごす地域」、「女性だけが浜に下りて一日を送る地域」、「海で亡くなった人の霊を弔う風習の地域」などがあるらしい。また、単なる潮干狩りというわけではなく、「ごちそうを持って浜辺に行き、潮に手足を浸して不浄を清め、健康を祈願して楽しく遊ぶ行事。」とある。

 先週土曜日、その浜下りに誘われた。月曜日が3月3日なので土曜日は3月1日となるが、現在は必ずしも旧暦3月3日にとらわれること無く、その前後の休日に出掛けたりすることも多い。楽しく遊んで、貝や海草、魚などを収穫し、その夜は皆で宴会となる。
 誘われた浜下りの場所は浮原(ウキバル)という名の本島中部、東海岸側に浮かぶ小さな無人島。浜比嘉の港から船で約15分のところ。海の生き物たちの写真を撮り、ガジ丸HPで紹介しようとの思いもあって、私は当初、参加するつもりではあったのだが、港に朝の9時半集合と聞いて参加を断念した。その前夜、職場の飲み会があり、翌日はおそらく二日酔いであろうと予想され、朝早く起きるのはきっと無理と判断したのだ。
 参加した従姉夫婦が今、傍にいて、浜下りの成果を訊いた。当日はあいにく風が強くて潮干狩りはほとんどできなかったそうだ。彼らは遊びを釣りに切り替えて、その釣果はまあまあだったとのこと。獲物はイシミーバイ。この魚は小さいが美味しい。引きが強いので釣りそのものも楽しい。釣りへは滅多に行かない私も、行けばこの魚を狙う。

 沖縄はもう夏が近い。海の水も冷たくは無い。立っているだけで体力を消耗するギラギラ太陽がガンガン照り付ける真夏よりは、はるかに今の時期の海遊びが楽で、たのしい。来月の初めにも浜下りを計画しているらしい。次回はきっと参加しようと思う。
 浜下りの説明で「潮に手足を浸して不浄を清め」と上述したが、何故、不浄を清める必要があるのかと疑問を感じた方もいるでしょう。私は、人間、生きているだけで不浄なのかと思ったが、『沖縄大百科事典』には、「美男に化けた蛇に犯された娘が浜に下りて身を清めたという「アカマタ伝説」が由来として伝えられている。」とあった。
     

 記:ガジ丸 2005.4.15 →沖縄の生活目次

 参考文献
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行

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