ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ウスバキトンボ

2011年05月09日 | 沖縄の動物:昆虫-トンボ目

 台風のたんびに

 今年は台風の襲来が多かった。沖縄県に影響を与えた台風の数は13個、観測史上最多とのこと。台風が来るたんびに破れた網戸の網の補修、倒れた畑の野菜、オクラ、シマトウガラシ、シシトウなどの立て起こし、ゴミの吹き溜まったベランダの掃除などといった作業を繰り返す。そういった3、4時間はかかる作業をコツコツと繰り返した。先日の台風23号の後始末は、さっきやっと終えた。ふと見上げると、夕焼けの空にトンボが飛んでいる。24号も来るのであろうかと不安になる。

  台風のたんびに群れを見せるトンボがいる。それは台風の前ぶれ、あるいは台風が過ぎ去った後に姿を見せる。南方から風に流されてくるというウスバキトンボだ。ウチナーグチ(沖縄口)ではその通り、カジフチダーマー(風吹きとんぼ)という名がある。
 那覇の市街地でよく見られるトンボは、ウスバキトンボの他に、ショウジョウトンボがいる。赤い色をしていて、アカトンボと呼ばれたりするが、歌にでてくるアカトンボはアキアカネなどアカネトンボの仲間で、ショウジョウトンボとは別種。アカネトンボの仲間は沖縄にはいない。しかも、ショウジョウトンボは 秋のトンボでは無く、年中いる。

 ウスバキトンボも年中見られる。私の周りではショウジョウトンボよりウスバキトンボの方が断然多い。おそらく絶対数が多いのだと思われる。しかも、ウスバキトンボは人間に近付いてくるので気付きやすい。「やーい、捕まえられるものなら捕まえてみろ。」とからかっているかのように近くまで寄って来て、目をやるとさっと逃げる。彼らはまた、何かに止まってじっとしていることがあまり無い。写真の撮りにくい奴らなのだ。

 
 ウスバキトンボ(薄羽黄蜻蛉) →写真1 →写真2
 トンボ科 世界の熱帯、温帯の各地に分布 方言名:カジフチダーマー
 トンボのことを総称してアーケージェーという。本種もアーケージェーで通るが、カジフチダーマーと特に呼んだりする。ダーマーはヤンマトンボのような大き目のトンボのこと。カジフチは風吹きの沖縄読み。台風の前触れに飛んでくると思われている。
 台風が来ても来なくても、じつはやってくる。どこにでもいて、生息数も多いのでよく見かける。台風前後に多く見られるのは、風に流されてやってくるのではないかと、これは同僚のTの推測。繁殖力が強いので分布も広いとのこと。これは文献から。
 腹長30ミリ内外。成虫の出現は周年。夏から秋にかけて多い。

 注:文章の大方は2004年10月に書いたもので、それに一部追加(2005.6.27)している。写真は2005年6月に撮ったもの。あざ笑うかのように私の近くを飛ぶウスバキトンボを強引に撮った。ぼやけているのはバカチョンカメラのピントが合わなかったか、トンボの速さにシャッタースピードがついていけなかったかのどちらか。
 

 記:ガジ丸 2004.10.29 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行

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