ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ヤマイモ料理

2011年03月31日 | 飲食:食べ物(料理)

 山のジャガイモ

 精力をつけたいわけではないが、私はヤマイモを時々食べる。好きだからである。特にとろろ蕎麦は大好きだ。夏になると、食卓に上る回数が増える。
 ここでいうヤマイモは、スーパーで年中売られているナガイモ、または、時々見かけるヤマトイモのこと。それらを短冊、または、とろろにして食う。

 ナガイモやヤマトイモとは見た目がまるっきり異なるが、沖縄にもヤマイモという名の食い物があるということは、私も若い頃から知っている。
 ヤマイモスーブという行事があって、冬、年明け頃になるとその記事が新聞に載り、また、テレビのニュースでも放送される。スーブとは勝負のウチナーグチ(沖縄口)読み、ヤマイモの重さを競う勝負。勝負に出るヤマイモは100キログラムを超えるそうだ。
 ヤマイモスーブは本部町やうるま市などで行われているそうだが、残念ながら、私はその現場を見たことがない。ヤマイモスーブも見たことないが、沖縄のヤマイモの実物も、去年の12月まで見たことが無かった。テレビからの情報で、「大きい、ずんぐりしている。表面が黒っぽい(黒褐色)。」ということは知っている。

 去年の暮れ、姉がヤンバル(山原、沖縄島中北部の通称)の知り合いから貰ったというヤマイモを1つ、お裾分けしてもらった。それはテレビからの情報通り、「大きく、ずんぐりして、表面が黒っぽい。」ものであった。「大きく」は、長さは26センチと、ナガイモより小さいが、幅と厚みがあり、重さは2キロ半あった。
 『沖縄大百科辞典』に、「沖縄で一般にヤマイモと称されるものはダイジョ」とある。ダイジョもヤマノイモ科ヤマノイモ属とのこと。私が貰ったものはダイジョのようだ。ダイジョの項を見ると、「30キロを越すものもある」とあった。それでも表現が甘いのである。沖縄の地元紙である琉球新報に、堂々144キロと見出しの記事があった。

 私の貰った重さ2キロ半は、それらに比べるとごく小さい。しかし、それでも、一人者が消費するにはちょっと大き過ぎる。で、飲み会があったついでに、そこの飲み屋に三分の二を譲り、その代わりとして、ヤマイモの料理方法をいろいろ教わった。
  生でとろろの他、煮物、味噌汁などにして美味しいとのこと。お菓子にもなるとのことであったが、それは後日調べたところ、カルカンという名の菓子であった。
 
 カルカンにも興味があったが、すったり、こねたり、蒸したりと手間がかかりそうなので、それは後日ということにし、先ずは煮物に挑戦。
 味噌味で美味しいとのことだったので、カツオ出汁で煮て、酒と味醂と味噌で味付けする。これは普通に美味しかった。ヤマイモというよりジャガイモのような食感と風味であった。食い物として何の問題も無い。山暮らしの際、重宝しそうだ。
 
 
 

 記:ガジ丸 2009.3.21 →沖縄の飲食目次