ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ニセダイコンアブラムシ

2014年04月04日 | 沖縄の動物:昆虫-カメムシ・セミ

 ダイコンを奪った奴

 私の料理歴は永い。高校二年生の頃、母が商売を始め、プレハブの店舗の一角に四畳半の部屋を設け、そこに店番を兼ねて私が住んだ。母は夕方には家に帰ったので、16歳の少年は一人住まいとなった。母はほぼ毎日やってきて弁当を持ってきたり、晩飯を作ってくれたりしたが、母の休みの日や朝飯は自分で作ることが多かった。
 大学生活も概ね一人住まいで、大学卒業後の7~8年は実家で両親と一緒だったが、その後はずっと一人暮らし。結婚することも無く、同棲することも無く、食事を作ってくれる恋人もほとんどできず、ずーーーっと一人。ずっと、独り。
  料理するのは好きである。先ず、酒が好きというのが先にあるかもしれない。酒の肴を作るのが好きといってもいいかもしれない。ついでにご飯のおかずも作っている。
 冬場の料理は鍋が多く登場する。私の鍋料理、1度作ると2週間くらい続く。先ずは魚介類の水炊きをし、ポン酢で食う。魚介類はタラが先で、エビ、カニ、ホタテ、カキと続く。鍋の汁はその時点で魚介類の旨味が十分出ている。その次に鶏肉、または豚肉を加えて、それもまた、ポン酢で食う。その後は和風おでんとなり、最後に沖縄風おでん(テビチ:豚足が入る)となって、残った汁にうどんを入れて、食って終わる。

  鍋料理に欠かせない野菜の一つにダイコンがある。野菜は自給自足するのを信条としているので、私の畑にもダイコンの種を播いた。1畝(約3坪)分播いた。80本程度が収穫できる見込みであった。播いた種の多くは発芽した。ところが、いつまで経っても大きくならない。葉が成長しない。どころか、どんどん枯れていって、収穫時期の1月に4株ほどが残っている惨状となってしまった。収穫できたのはその内の2株だけ、それもたった10センチ程の長さしか無く、直径も2センチ程しかなかった。
 私のダイコンを奪った犯人は判っていた。犯人は堂々とダイコンの葉にたかっていた。全てのダイコンの、全ての葉にたかっていた。犯人が数匹であれば手で獲って除去したのだが、夥しい数だったのでそれは諦めた。作物に殺虫剤を使うのは禁止しているので、収穫もほぼ諦めた。よって、「鍋料理に自作ダイコン」も、この冬は諦めた。

 
 ニセダイコンアブラムシ(贋大根油虫):半翅目の昆虫
 アブラムシ科の昆虫 世界各地に分布 方言名:不詳
 名前の由来は資料が無く詳しくは不明。漢字表記の油虫は広辞苑にあり、アブラムシの多くは腹端から甘露と呼ばれる蜜を分泌する。その蜜を油に見立てたのかもしれない。大根はダイコンによく付くからであろうと思われる。ニセについては贋という字を勝手に充てたが、何が贋なのか根拠は無く、贋以外にニセの意味を思い付かなかった。
 別名をアリマキというが、その由来は『沖縄昆虫野外観察図鑑』に「アリの牧場という意味でアリマキ(蟻牧)」とあった。分泌する蜜をアリが好んで、そのためにアリはアブラムシを保護するとのこと。アリがアブラムシを養っているという意味。
 体長、無翅胎生雌虫で1.7ミリ内外。「体色は暗緑色から淡緑褐色、緑橙黄色まである」とのことだが、あんまり小さくて私の目ではよく確認できない。
 「沖縄では秋から春にかけてキャベツ、ダイコンなどの新芽や葉裏に大きなコロニーを作り、モモアカアブラムシと混生する」とのことだが、これまで私の畑のキャベツについているのを見ていない、あるいは気付いていない。ダイコンには夥しくついている。
 出現は周年。寄主はアブラナ科植物。ウイルス病を媒介する。
 
 ダイコンの葉裏の集団

 記:2014.4.11 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行

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